学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP55P045

理由で解く 理学療法士

QP55P045 理学療法治療学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午後 問45
問題
頸髄損傷の呼吸障害で正しいのはどれか。
選択肢
1 肺活量は低下する。
2 咳の強さは変わらない。
3 予備吸気量は増加する。
4 予備呼気量は変わらない。
5 閉塞性換気障害が生じやすい。
解答
正解1(肺活量は低下する。)
解説

頸髄損傷では肋間筋・腹筋が麻痺し呼吸筋力が低下するため、肺活量が低下し拘束性換気障害を呈する。

呼吸筋のうち横隔膜はC3〜5(横隔神経)、肋間筋は胸髄、腹筋は下位胸髄〜腰髄の支配を受ける。頸髄損傷では肋間筋・腹筋が麻痺し、横隔膜も損傷高位によっては障害されるため吸気・呼気ともに筋力が落ちる。結果として肺活量・予備吸気量・予備呼気量が低下し、肺が拡張しにくい拘束性換気障害となる。腹筋麻痺により呼気の強制ができず咳嗽力(排痰力)も低下し、喀痰貯留・無気肺・肺炎のリスクが高まる。

✓ 1. 正しい
肺活量は低下する。
肋間筋・腹筋麻痺で呼吸筋力が落ち肺活量は低下する
✗ 2. 誤り
咳の強さは変わらない。
腹筋麻痺で強い呼気ができず咳の強さ(咳嗽力)は低下する
✗ 3. 誤り
予備吸気量は増加する。
吸気筋力低下により予備吸気量は増加せず低下する
✗ 4. 誤り
予備呼気量は変わらない。
腹筋麻痺で強制呼気ができず予備呼気量は著明に低下する
✗ 5. 誤り
閉塞性換気障害が生じやすい。
気道狭窄でなく呼吸筋麻痺による拘束性換気障害が生じる
ポイント
  • 頸髄損傷=拘束性換気障害
  • 肋間筋・腹筋麻痺で肺活量・予備量が低下
  • 咳嗽力低下→排痰障害・肺炎リスク
比較表
呼吸筋の脊髄支配
呼吸筋支配高位
横隔膜C3〜5(横隔神経)
肋間筋胸髄(T1〜11)
腹筋下位胸髄〜腰髄
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