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理由で解く 理学療法士

QP53A024 理学療法治療学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問24
問題
腹臥位と比較した場合の背臥位の特徴について正しいのはどれか。
選択肢
1 誤嚥が生じやすい。
2 上気道が狭窄しにくい。
3 機能的残気量が減少しやすい。
4 動脈血酸素分圧が低下しにくい。
5 後肺底区の換気が改善しやすい。
解答
正解1(誤嚥が生じやすい。)
解説

背臥位は舌根沈下・分泌物貯留により誤嚥や上気道狭窄が生じやすい。腹臥位は背側肺の再拡張で酸素化・後肺底区換気を改善する。

腹臥位(prone)は重症呼吸不全で背側の含気を改善し酸素化を高める体位として用いられる。これと比較すると、背臥位(仰臥位)では重力により舌根が沈下して上気道が狭窄しやすく、唾液・分泌物や胃内容が気道へ流入しやすいため誤嚥のリスクが高い。したがって選択肢1が正しい。腹臥位が背側(後肺底区)の虚脱を防いで換気・酸素化を改善するのに対し、背臥位ではこれらの利点が得られない点を対比して理解する。

✓ 1. 正しい
誤嚥が生じやすい。
背臥位では舌根沈下と分泌物・胃内容の気道流入により誤嚥が生じやすい
✗ 2. 誤り
上気道が狭窄しにくい。
背臥位は舌根沈下で上気道がむしろ狭窄しやすい。「狭窄しにくい」は誤り
✗ 3. 誤り
機能的残気量が減少しやすい。
機能的残気量は座位>背臥位で低下するが、腹臥位と比べて背臥位で特に減少しやすいわけではなく、腹臥位はむしろ背側含気を保つ
✗ 4. 誤り
動脈血酸素分圧が低下しにくい。
腹臥位は酸素化を改善するため、背臥位では相対的に動脈血酸素分圧が低下しやすい。「低下しにくい」は誤り
✗ 5. 誤り
後肺底区の換気が改善しやすい。
後肺底区(背側肺)の換気を改善しやすいのは腹臥位。背臥位では背側が下側となり虚脱しやすい
ポイント
  • 背臥位=舌根沈下・分泌物貯留で誤嚥・上気道狭窄が起こりやすい
  • 腹臥位=背側肺の再拡張で酸素化・後肺底区換気を改善
  • 重症呼吸不全で腹臥位療法が用いられる根拠
比較表
背臥位と腹臥位の比較
項目背臥位腹臥位
誤嚥リスク高い低い
上気道舌根沈下で狭窄しやすい狭窄しにくい
背側(後肺底区)換気低下しやすい改善しやすい
酸素化(PaO2)低下しやすい改善しやすい
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