学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ I. 体幹の局所解剖・脈管・神経 / Q0906

理由で解く 解剖学

Q0906 運動器系

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題20
問題
腰三角を構成するのはどれか。
選択肢
1 外腹斜筋
2 腸肋筋
3 大腰筋
4 腰方形筋
解答
正解1(外腹斜筋)
解説
✓ 1. 正しい
外腹斜筋
腰三角(Petitの腰三角)は、「広背筋の前縁(前下方)」・「外腹斜筋の後縁」・「腸骨稜」の3辺で囲まれた三角形の領域で、腹壁の中で抵抗の低い部位(筋層が薄い)の1つである。後腹壁のヘルニア(腰ヘルニア)の好発部位でもある。よって腰三角を構成する筋としては外腹斜筋が該当する。
✗ 2. 誤り
腸肋筋
腸肋筋は脊柱起立筋の最外側部に位置する固有背筋で、仙骨・腸骨稜などから起こり肋骨に停止する。脊柱の伸展・側屈に働く筋で、腰三角の構成要素ではない。腰三角は広背筋・外腹斜筋・腸骨稜で囲まれ、その底は内腹斜筋となる。
✗ 3. 誤り
大腰筋
大腰筋は腰椎椎体側面から起こり大腿骨小転子に停止する腸腰筋の一部で、後腹壁の深層にある股関節屈筋。腰三角は浅層の腹背壁の構造で、大腰筋とは層が異なり関与しない。
✗ 4. 誤り
腰方形筋
腰方形筋は腰椎両側にある後腹筋で、腸骨稜と第12肋骨の間に張る長方形の扁平筋。腰椎の側屈・第12肋骨の下制に働く。位置的には腰三角の深層にあるが、腰三角を構成する辺にはならない。
ポイント
  • 腰三角は「広背筋前縁・外腹斜筋後縁・腸骨稜」の3辺で囲まれる抵抗の低い領域で、腹壁ヘルニアの好発部位。
  • 覚え方のコツ: 「腰三角の3辺=広背筋+外腹斜筋+腸骨稜」。底は内腹斜筋。対になる「聴診三角」は僧帽筋外側縁・広背筋上縁・大菱形筋下縁で背部上部の弱点。
  • 関連知識: 背部の抵抗の低い三角は2つ、「聴診三角(上部)」と「腰三角(下部)」。前胸壁では大胸筋と三角筋の間の鎖骨胸筋三角。
  • よくある間違い: 腰三角の辺を腰方形筋・腸肋筋と誤る/聴診三角と混同する。
  • 臨床応用: 腰三角は「Petitヘルニア(腰ヘルニア)」の好発部位として臨床的に重要。内部には腰神経叢の枝・肋下神経が通るため、ここからの穿刺・神経ブロックが行われることがある。
比較表
部位 三角 構成
背部上方 聴診三角 僧帽筋外側縁・広背筋上縁・大菱形筋下縁
背部下方 腰三角(Petit) 広背筋前縁・外腹斜筋後縁・腸骨稜(底は内腹斜筋)
腋窩後壁 外側腋窩隙 等 上腕三頭筋長頭・大円筋・上腕骨で囲まれる
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題20|腰三角を構成するのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題20|腰三角を構成するのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手