学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ F. 下肢の骨格 / Q0834

理由で解く 解剖学

Q0834 運動器系

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題19
問題
下肢の骨について正しいのはどれか。
選択肢
1 距骨には載距突起がある。
2 腓骨にはヒラメ筋線がある。
3 脛骨には粗線がある。
4 大腿骨には恥骨筋線がある。
解答
正解4(大腿骨には恥骨筋線がある。)
解説
✗ 1. 誤り
距骨には載距突起がある。
載距突起は踵骨内側から棚のように突出し、上面に距骨をのせる突起である。名前どおり「距(距骨)を載せる突起」なので、距骨自体ではなく踵骨の構造である。
✗ 2. 誤り
腓骨にはヒラメ筋線がある。
ヒラメ筋線は脛骨後面を斜めに走る筋付着線で、ヒラメ筋の起始の一部となる。腓骨にはこのような線はなく、腓骨後面にはヒラメ筋以外の下腿後面深層筋(長母指屈筋など)が付着する。
✗ 3. 誤り
脛骨には粗線がある。
粗線は大腿骨体の後面を縦走する骨の稜で、内側唇と外側唇の2本からなる。筋付着の発達で生じた隆起で、脛骨にはない。脛骨の主な骨表面のランドマークは脛骨粗面(前面)、ヒラメ筋線(後面)、内果などである。
✓ 4. 正しい
大腿骨には恥骨筋線がある。
恥骨筋線は大腿骨後面の小転子から粗線内側唇へ向かって斜めに走る粗な線である。ここに恥骨筋が停止する。大腿骨後面には近位から順に殿筋粗面・恥骨筋線があり、その下方で粗線の内側唇・外側唇となって縦走する。恥骨筋は股関節屈曲・内転に働く大腿内転筋群の1筋で、閉鎖神経と大腿神経の二重支配を受けるのも特徴である。
ポイント
  • 恥骨筋線=大腿骨後面、小転子から粗線内側唇へ向かう筋付着線。恥骨筋が停止する。
  • 覚え方のコツ: 筋の名前そのままで付着先を暗記:「恥骨筋」→停止線も「恥骨筋線」、「ヒラメ筋」→付着線も「ヒラメ筋線」(脛骨後面)。
  • 関連知識: 大腿骨後面の縦ランドマーク:上方から殿筋粗面(大殿筋停止)→恥骨筋線→粗線(内側唇・外側唇)→顆間窩。
  • よくある間違い: 載距突起を距骨の構造と誤る。「載=載せる」「距=距骨」→載せる側は踵骨である。
  • 臨床応用: 小転子は腸腰筋の停止部で、この部の裂離骨折はスポーツ選手(若年)の急激な股関節屈曲で生じる。
比較表
特徴的な線・突起
大腿骨 粗線(後面)、恥骨筋線、殿筋粗面、転子間稜、顆間窩
脛骨 脛骨粗面(前)、ヒラメ筋線(後)、内果、腓骨切痕
腓骨 腓骨頭、外果、骨間縁
距骨 距骨滑車、距骨頭(舟状骨と関節)
踵骨 踵骨隆起(アキレス腱付着)、載距突起
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題19|下肢の骨について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題19|下肢の骨について正しいのはどれか。
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