学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0772

理由で解く 解剖学

Q0772 運動器系

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題18
問題
関節について正しいのはどれか。
選択肢
1 胸鎖関節には関節円板が存在する。
2 肩関節で関節唇は上腕骨頭に付着する。
3 腕尺関節は車軸関節である。
4 手関節で尺骨は舟状骨に接する。
解答
正解1(胸鎖関節には関節円板が存在する。)
解説
✓ 1. 正しい
胸鎖関節には関節円板が存在する。
胸鎖関節は鎖骨胸骨端と胸骨柄の間にある鞍関節様の関節で、関節腔を関節円板が完全に2分する。この関節円板が間に介在することで、鎖骨は前後・上下・回旋など球関節に近い運動が可能となる。胸鎖関節は体幹と上肢を直接つなぐ唯一の関節。
✗ 2. 誤り
肩関節で関節唇は上腕骨頭に付着する。
肩関節の関節唇は肩甲骨の「関節窩」の周縁に付着する線維軟骨のリングで、浅い関節窩を拡張して安定性を高める。関節頭である上腕骨頭側には付着しない。
✗ 3. 誤り
腕尺関節は車軸関節である。
腕尺関節は上腕骨滑車と尺骨の滑車切痕がかみ合う1軸性の蝶番関節であり、屈伸のみを行う。車軸関節は上橈尺関節。
✗ 4. 誤り
手関節で尺骨は舟状骨に接する。
橈骨手根関節では舟状骨・月状骨・三角骨が近位列として関節頭となる。舟状骨と月状骨は橈骨と直接接するが、三角骨は橈骨下端から尺骨茎状突起の間に張る関節円板に接し、尺骨は直接関節面に参加しない。したがって舟状骨は橈骨と接し、尺骨とは接しない。
ポイント
  • 胸鎖関節には関節円板があり、体幹と上肢を結ぶ唯一の関節として球関節様の運動を可能にする。
  • 覚え方のコツ: 「体幹と上肢の唯一のつなぎ目は胸鎖」。関節唇は「関節窩側(=肩甲骨)」と骨側をセットで覚える。
  • 関連知識: 関節円板をもつ3関節(顎・胸鎖・下橈尺)は頻出。手関節で尺骨が直接関節しないのも重要。
  • よくある間違い: 関節唇を関節頭(骨頭)につくと誤認。関節唇は常に関節窩側。
  • 臨床応用: 肩関節脱臼では関節窩前下方の関節唇が損傷(Bankart損傷)し、再脱臼の原因になる。
比較表
関節 関節円板 関節唇
胸鎖関節 あり(2分する) なし
顎関節 あり なし
下橈尺関節 あり なし
肩関節 なし あり(肩甲骨関節窩縁)
股関節 なし あり(寛骨臼縁)
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題18|関節について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題18|関節について正しいのはどれか。
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