学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0902

理由で解く 解剖学

Q0902 運動器系

出典:あマ指 第22回(2014) 問題22
問題
骨盤隔膜の主体をなすのはどれか。
選択肢
1 肛門挙筋
2 外閉鎖筋
3 内閉鎖筋
4 梨状筋
解答
正解1(肛門挙筋)
解説
✓ 1. 正しい
肛門挙筋
肛門挙筋は恥骨内面・内閉鎖筋膜から起こり、肛門を囲んで尾骨・肛門尾骨靱帯に付着する幕状の筋で、尾骨筋とともに骨盤隔膜を形成する。骨盤隔膜は骨盤下口の後方部(肛門三角)を閉ざし、骨盤内臓を下方から支持して下垂を防ぐ。主体は肛門挙筋で、恥骨尾骨筋(一部が恥骨直腸筋)と腸骨尾骨筋に大別される。支配は陰部神経叢の根部から起こる筋枝で、内側から進入する。
✗ 2. 誤り
外閉鎖筋
外閉鎖筋は閉鎖膜の外面から起こり大腿骨転子窩に停止する股関節外旋筋である。骨盤腔の壁ではなく大腿側に位置し、骨盤隔膜には関与しない。
✗ 3. 誤り
内閉鎖筋
内閉鎖筋は骨盤腔の側壁をなす筋で、その内面から肛門挙筋が起こる。骨盤腔を側方から覆うが、骨盤下口を下方から閉鎖する骨盤隔膜の主体ではない。
✗ 4. 誤り
梨状筋
梨状筋は仙骨前面から大転子に至る股関節外旋筋で、骨盤後壁を覆うが、骨盤下口の底を構成する骨盤隔膜の主体ではない。
ポイント
  • 骨盤隔膜は肛門挙筋と尾骨筋からなり、骨盤下口の後方(肛門三角)を閉ざして骨盤臓器を支える。
  • 覚え方のコツ: 「骨盤底=前の尿生殖隔膜(尿生殖三角)+後の骨盤隔膜(肛門三角)」。骨盤隔膜の主役は肛門挙筋。
  • 関連知識: 肛門挙筋は恥骨尾骨筋(恥骨直腸筋を含む)と腸骨尾骨筋からなる。支配神経は陰部神経叢根部の筋枝(S2〜4)。
  • よくある間違い: 内閉鎖筋と肛門挙筋の位置関係を混同する(肛門挙筋は内閉鎖筋膜から起こる)/尿生殖隔膜と骨盤隔膜を取り違える。
  • 臨床応用: 骨盤底筋群の弛緩で子宮下垂・直腸脱・尿失禁が生じ、骨盤底筋体操(ケーゲル体操)が治療に用いられる。
比較表
領域 構成 主な筋
尿生殖隔膜(尿生殖三角) 骨盤下口前方 深会陰横筋、外尿道括約筋
骨盤隔膜(肛門三角) 骨盤下口後方 肛門挙筋(主体)、尾骨筋
骨盤腔側壁 骨盤側面 内閉鎖筋、梨状筋
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題22|骨盤隔膜の主体をなすのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題22|骨盤隔膜の主体をなすのはどれか。
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