学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0956

理由で解く 解剖学

Q0956 運動器系

出典:あマ指 第22回(2014) 問題21
問題
前腕を回外させる作用のあるのはどれか。
選択肢
1 烏口腕筋
2 上腕筋
3 上腕二頭筋
4 上腕三頭筋
解答
正解3(上腕二頭筋)
解説
✗ 1. 誤り
烏口腕筋
烏口腕筋は肩甲骨烏口突起から上腕骨体内側に停止する筋で、肩関節を屈曲・内転する。前腕の回内・回外には関与しない。
✗ 2. 誤り
上腕筋
上腕筋は上腕骨前面下半から尺骨粗面に停止し、肘関節屈曲の主動筋。尺骨に停止するため前腕の回内外には関与しない(橈骨に付かない筋は回旋に関与できない)。
✓ 3. 正しい
上腕二頭筋
上腕二頭筋は橈骨粗面に停止する筋で、橈骨を内側から巻き込むように付着しているため収縮すると橈骨に回外方向のトルクが生じる。特に肘関節屈曲位では強力な回外作用を発揮する(ドアノブやドライバー回しの動作に利用)。筋皮神経支配で、肘関節屈曲も同時に行う。回外筋と並ぶ前腕回外の2大筋である。
✗ 4. 誤り
上腕三頭筋
上腕三頭筋は尺骨肘頭に停止して肘関節を伸展させる。橈骨には停止しないため前腕の回内外には関与しない。
ポイント
  • 中核要点: 前腕を回外する筋は「回外筋」と「上腕二頭筋」の2筋。回外は回内より強力で、これは上腕二頭筋という大きな屈筋が参加するため。
  • 覚え方のコツ: 「回外=ドライバー・ドアノブを回す動作=上腕二頭筋が働く」と動作イメージで暗記。肘屈曲位で回外が最も強くなる(肘伸展位では上腕二頭筋腱の巻き付き角が浅くなるため)。
  • 関連知識: 回外筋は橈骨神経深枝支配、上腕二頭筋は筋皮神経支配。前腕回内筋は円回内筋・方形回内筋(ともに正中神経)。
  • よくある間違い: 「回す作用だから前腕の筋」と考えて上腕筋を回外筋と誤認する(上腕筋は尺骨停止で回旋に関与しない)。
  • 臨床応用: 上腕二頭筋腱炎や断裂では肘屈曲力低下とともに回外力も低下する。Yergason試験(肘屈曲位での抵抗下回外)は上腕二頭筋長頭腱炎の誘発テスト。
比較表
運動 主な筋 神経
前腕回外 上腕二頭筋、回外筋 筋皮神経、橈骨神経
前腕回内 円回内筋、方形回内筋 正中神経、正中神経(前骨間神経)
肘関節屈曲 上腕筋(主力)、上腕二頭筋、腕橈骨筋 筋皮神経、橈骨神経
肘関節伸展 上腕三頭筋、肘筋 橈骨神経
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題21|前腕を回外させる作用のあるのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題21|前腕を回外させる作用のあるのはどれか。
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