学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0228

理由で解く 解剖学

Q0228 呼吸器系

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題16
問題
気管内面にみられるのはどれか。
選択肢
1 多列線毛上皮
2 単層立方上皮
3 単層扁平上皮
4 移行上皮
解答
正解1(多列線毛上皮)
解説
✓ 1. 正しい
多列線毛上皮
気管の内面は多列線毛上皮(偽重層線毛上皮)で覆われる。細胞が1層並ぶのに核の高さがばらばらで一見重層に見えるためこの名がある。線毛は咽頭方向へ拍動し、粘液とともに吸入された粉塵・細菌を咽頭へ運ぶ粘液線毛エスカレーターを形成する。鼻腔・卵管上皮も同じ多列線毛上皮に属する。
✗ 2. 誤り
単層立方上皮
単層立方上皮は甲状腺濾胞・尿細管・腺の導管などに見られる上皮で、粒状の立方細胞が1層並ぶ。気管には見られない。
✗ 3. 誤り
単層扁平上皮
単層扁平上皮は血管内皮・肺胞・漿膜(腹膜・胸膜)に分布し、物質拡散に適する。気管の導管部には適さず、存在しない。ただし末梢の肺胞では単層扁平上皮がガス交換を担う。
✗ 4. 誤り
移行上皮
移行上皮は膀胱・尿管・腎盂の尿路にのみ分布する。気管のような呼吸器の管腔には存在しない。
ポイント
  • 気管内面は多列線毛上皮(偽重層線毛上皮)+杯細胞で構成され、粘液線毛エスカレーターを形成する。
  • 覚え方のコツ: 「線毛で運ぶ3管」=気管・鼻腔・卵管。気道系(気管支も)は線毛上皮で統一。
  • 関連知識: 気管支ほど末梢になるにつれ単層円柱→単層立方→肺胞では単層扁平に変化する。気管支末端ではクラブ細胞(Club cell)も存在。
  • よくある間違い: 気管を「重層扁平上皮」と誤答する。重層扁平は食道・咽頭(声帯含む)など機械的ストレス部位。
  • 臨床応用: 喫煙による慢性刺激で気管・気管支粘膜が扁平上皮化生を起こし、扁平上皮癌が発生する。線毛運動の障害はCOPDや慢性気管支炎の悪化要因。
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題16|気管内面にみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題16|気管内面にみられるのはどれか。
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