学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0227

理由で解く 解剖学

Q0227 呼吸器系

出典:あマ指 第24回(2016) 問題21
問題
気管について正しいのはどれか。
選択肢
1 食道の前方に位置する。
2 気管軟骨は輪状である。
3 甲状軟骨の直下から始まる。
4 第 2 胸椎の高さで左右に分岐する。
解答
正解1(食道の前方に位置する。)
解説
✓ 1. 正しい
食道の前方に位置する。
気管は頸部から胸部上部にかけて正中を下行し、食道の前方を走る。前方には甲状腺・胸骨・胸腺が、後方には食道と椎骨が位置する。気管支鏡や気管切開、経食道心エコーなど臨床手技の基礎となる位置関係である。
✗ 2. 誤り
気管軟骨は輪状である。
気管軟骨はC字形(馬蹄形)で後方が欠けており、後方は膜性壁(平滑筋と結合組織)で閉じられる。完全な輪状をなすのは喉頭の輪状軟骨のみで、気管軟骨は輪状ではない。食道通過時に後壁が膨隆できるよう開放部をもつ合理的設計である。
✗ 3. 誤り
甲状軟骨の直下から始まる。
気管は喉頭の最下部である「輪状軟骨」の直下(第6頸椎高)から始まる。甲状軟骨の直下にあるのは輪状軟骨で、甲状軟骨から直接気管が始まるわけではない。輪状軟骨・気管の関係は気管切開の解剖的目印として重要。
✗ 4. 誤り
第 2 胸椎の高さで左右に分岐する。
気管は第4-5胸椎(胸骨角の高さ)で左右主気管支に分岐する。第2胸椎の高さではない。分岐部内面には気管分岐隆起(カリーナ)があり、気管支鏡のランドマークとなる。右主気管支は太く短く急な角度で、誤嚥した異物は右に入りやすい。
ポイント
  • 気管は食道の前方にあり、輪状軟骨(第6頸椎)直下から始まり第4-5胸椎で分岐する。
  • 覚え方のコツ: 「前=気管・後=食道」は嚥下の流れ(前空気/後食物)で記憶。分岐は「4-5」胸椎と数字で固定。
  • 関連知識: 気管軟骨はC字形の硝子軟骨で、後方を膜性壁が閉じる。右主気管支は太く短く垂直で異物迷入が多い。
  • よくある間違い: 気管軟骨を「輪状」と誤答する。完全な輪状は喉頭の輪状軟骨のみで、気管軟骨はC字形。
  • 臨床応用: 気管切開は第2-4気管軟骨間で行う。甲状腺峡部を挟んで上下の経路があり、輪状甲状靭帯穿刺は緊急気道確保に用いる。
比較表
項目 気管の特徴
位置 食道の前方・甲状腺の後方
起始 輪状軟骨直下(第6頸椎)
長さ 約10-12cm
軟骨 C字形(馬蹄形)硝子軟骨、15-20個
分岐 第4-5胸椎(胸骨角)で左右主気管支へ
内面上皮 多列線毛上皮+杯細胞
解説画像
あマ指 第24回(2016) 問題21|気管について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第24回(2016) 問題21|気管について正しいのはどれか。
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