学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ C. 咽頭 / Q0276

理由で解く 解剖学

Q0276 消化器系

出典:あマ指 第24回(2016) 問題22
問題
咽頭について正しいのはどれか。
選択肢
1 咽頭口部に耳管が開口する。
2 咽頭喉頭部に声帯がある。
3 咽頭筋は平滑筋である。
4 第 6 頸椎の高さで食道に移行する。
解答
正解4(第 6 頸椎の高さで食道に移行する。)
解説
✗ 1. 誤り
咽頭口部に耳管が開口する。
耳管(咽頭鼓室管)は中耳の鼓室と咽頭をつなぐ管で、咽頭口部(中咽頭)ではなく咽頭鼻部(上咽頭)の側壁に耳管咽頭口として開口する。耳管咽頭口の前後には耳管扁桃が位置する。咽頭口部は口峡を介し口腔とつながる領域であり、耳管開口部は存在しないため誤り。
✗ 2. 誤り
咽頭喉頭部に声帯がある。
声帯は咽頭喉頭部(下咽頭)ではなく、前方にある喉頭腔内に存在する。下咽頭は喉頭の後方で食道へ移行する部分で、梨状陥凹など食物通過路を含む領域であり、発声装置(声帯)は含まれない。咽頭と喉頭は喉頭蓋により明瞭に区画される。
✗ 3. 誤り
咽頭筋は平滑筋である。
咽頭筋は嚥下に関わる骨格筋(横紋筋)で平滑筋ではない。咽頭収縮筋(上・中・下)と咽頭挙筋群から構成され、迷走神経咽頭枝と舌咽神経により支配される。随意運動的要素を含む嚥下運動を担うため平滑筋では機能的に不十分である。
✓ 4. 正しい
第 6 頸椎の高さで食道に移行する。
咽頭は頭蓋底(咽頭結節)から始まり、第6頸椎の高さで食道に移行する。この高さは輪状軟骨下縁の高さと一致し、頸部の重要な解剖ランドマークとなる。同じ第6頸椎レベルで喉頭(輪状軟骨)が気管に移行するため「気道と食道が共に分かれて下行を始める高さ」と覚えると理解しやすい。頸部触診では輪状軟骨を目印にこの高さを特定でき、輪状咽頭筋(下咽頭収縮筋の輪状咽頭部)はこの境界を形成してZenker憩室の好発部位となる。したがって「第6頸椎の高さで食道に移行する」は咽頭の重要解剖として正しい。
ポイント
  • 咽頭は頭蓋底〜第6頸椎の高さまで。第6頸椎で食道へ、輪状軟骨で喉頭が気管へと同じ高さで切り替わる。
  • 覚え方のコツ: 「C6で食道と気管にスイッチ」と第6頸椎を軸に整理。輪状軟骨下縁がC6の体表指標。
  • 関連知識: 耳管咽頭口は上咽頭側壁に開口し中耳とつながる。嚥下・あくびで耳管が開き鼓室の圧調節が行われる。
  • よくある間違い: 「耳管は口部(中咽頭)に開口」「声帯は下咽頭にある」など咽頭区分と開口部を混同しやすい。耳管=上咽頭、声帯=喉頭と整理。
  • 臨床応用: 咽頭食道移行部(C6)のZenker憩室は輪状咽頭筋の機能不全により生じる咽頭後壁の憩室で、嚥下後の嘔吐・口臭・誤嚥を来す。
比較表
部位 頸椎高位 移行・特徴
咽頭上端 頭蓋底 咽頭結節から開始
咽頭鼻部 C1〜C2付近 耳管咽頭口・咽頭扁桃
咽頭口部 C2〜C3付近 口蓋扁桃・口峡
咽頭喉頭部 C4〜C6 梨状陥凹
食道移行 C6 輪状軟骨下縁の高さ ★
解説画像
あマ指 第24回(2016) 問題22|咽頭について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第24回(2016) 問題22|咽頭について正しいのはどれか。
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