
この図の解説
図の前面像で、気管は輪状軟骨の下(第6頸椎C6の高さ)から垂直に下降し、第5胸椎(T5)の高さで左右の主気管支に分かれる。長さ10〜13cm、直径約2cmという数値も押さえたい。積み重なる横縞が約20個の馬蹄形の気管軟骨で、後面像に矢印で示された膜性壁が軟骨を欠く後壁にあたり、粘膜と平滑筋だけでできる。分岐部から先を比べると、右主気管支は太く・短く・垂直に近く(図では約24°)、左主気管支は細く・長く・水平に近い(約45°)。この左右差のため、誤って吸い込んだ異物は右気管支から右肺へ入りやすい。さらに右は上葉・中葉・下葉の3本、左は上葉・下葉の2本の葉気管支に分かれ、その数は肺葉の数と一致する。
学習の要点
- 気管は輪状軟骨下(C6)から始まり第5胸椎(T5)で左右主気管支に分岐する、長さ10〜13cm・直径約2cmの管である。
- 覚え方のコツ: 右主気管支は「太い・短い・垂直に近い」の3点セット。角度も右24°<左45°で右のほうが立っている。
- 関連知識: 気管軟骨は馬蹄形で後壁は軟骨を欠く膜性壁となり、後方を走る食道が拡がる余地をつくる。
- よくある間違い: 葉気管支の数を左右逆に覚える誤り。肺葉と同数で右3本・左2本(右は中葉があるぶん多い)。
- 臨床応用: 誤嚥した異物や誤挿管したチューブは走行がまっすぐな右主気管支に入りやすく、前頸部では気管を体表から触れる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
気管の壁は約20個の馬蹄形の( A )が積み重なってでき、軟骨を欠く後壁を( B )という。A・Bに入る語を答えよ。
答えを見る
答え: A:気管軟骨、B:膜性壁
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。