学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0229

理由で解く 解剖学

Q0229 呼吸器系

出典:あマ指 第1回(1993) 問題24
問題
吸気の通路の配列で誤っているのはどれか。
選択肢
1 鼻腔 → 咽頭 → 喉頭
2 喉頭 → 気管 → 主気管支
3 気管 → 声門 → 葉気管支
4 細気管支 → 肺胞管 → 肺胞
解答
正解3(気管 → 声門 → 葉気管支)
解説
✗ 1.
鼻腔 → 咽頭 → 喉頭
✗ 正しい。 この配列は上気道として解剖学的に正確である。吸気はまず外鼻孔から鼻腔に入り、鼻粘膜で加温・加湿・濾過を受けた後、後鼻孔を経て咽頭(鼻部→口部→喉頭部)を通り、喉頭へ下行する。この問題は「誤っている配列」を選ぶ形式のため、正しい配列である本肢は選択肢としては不適である。
✗ 2.
喉頭 → 気管 → 主気管支
✗ 正しい。 喉頭から気管、気管分岐部を経て左右の主気管支に至る流れは下気道の基本的な連絡として正しい。気管は第6頸椎の高さで輪状軟骨下縁から始まり、第4-5胸椎の高さ(気管分岐部)で左右の主気管支に分岐する。本肢は配列として整合しており、誤りを選ぶ設問の答えにはならない。
✓ 3. 誤り
気管 → 声門 → 葉気管支
この配列は解剖学的に誤っているため、「誤りを選ぶ」設問の正解となる。声門は喉頭に存在する左右の声帯ヒダの間の裂け目(声門裂)を含む部位であり、気管より上位にある。すなわち吸気の実際の流れは「喉頭(声門)→気管→主気管支→葉気管支」の順であって、「気管→声門」と戻る経路は存在しない。また声門と葉気管支の間には主気管支が介在するため、直接連絡もしない。配列の向き・欠落の両面で誤りである。
✗ 4.
細気管支 → 肺胞管 → 肺胞
✗ 正しい。 末梢の気道分岐として正しい配列である。実際には細気管支→終末細気管支→呼吸細気管支→肺胞管→肺胞嚢→肺胞の順に分岐が進み、ガス交換の場である肺胞に至る。本肢は中間段階を省略しているが順序自体は逆転していないため、配列として誤りとは言えず、設問の答えにはならない。
ポイント
  • 気道は上気道(鼻腔・咽頭・喉頭)と下気道(気管・気管支・細気管支・肺胞)に大別され、声門は喉頭内にある。
  • 覚え方のコツ: 吸気は「鼻→咽→喉→気管→主→葉→区域→細→終末細→呼吸細→肺胞管→肺胞嚢→肺胞」と上から下へ一方向に進む、と唱える。
  • 関連知識: 気管分岐部(気管竜骨)は第4-5胸椎、気管の長さは約10cm、分岐回数は末梢までで20〜23回に及ぶ。
  • よくある間違い: 声門を気管の下方と誤解する/肺胞管と肺胞嚢の順序を逆にする/葉気管支と区域気管支を同列に扱う。
  • 臨床応用: 誤嚥した異物は右主気管支(太く短く垂直に近い)に入りやすく、気管支鏡による除去の対象となる。
比較表
気道区分 含まれる構造 主な機能
上気道 鼻腔・咽頭・喉頭(声門含む) 加温・加湿・濾過・発声
下気道(伝導部) 気管・主気管支・葉気管支・区域気管支・細気管支・終末細気管支 空気の輸送のみ
下気道(呼吸部) 呼吸細気管支・肺胞管・肺胞嚢・肺胞 ガス交換
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題24|吸気の通路の配列で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題24|吸気の通路の配列で誤っているのはどれか。
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