学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0230

理由で解く 解剖学

Q0230 呼吸器系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題25
問題
肺門を通らないのはどれか。
選択肢
1 気管支
2 肺静脈
3 気管支動脈
4 胸管
解答
正解4(胸管)
解説
✗ 1.
気管支
✗ 正しい。 気管支(主気管支)は肺門を通って肺内に入る最も代表的な構造物である。肺門は肺の内側面の中央部に位置する陥凹で、気管支・肺動脈・肺静脈・気管支動静脈・リンパ管・神経が出入りする場である。本肢は肺門を通るため、「通らないもの」を選ぶ設問の答えにはならない。
✗ 2.
肺静脈
✗ 正しい。 肺静脈は肺胞毛細血管でガス交換を終えた動脈血を左心房に戻す血管で、各肺から上下2本ずつ計4本が肺門を通って出る。肺動脈・気管支と並ぶ肺門の主要構成要素であり、設問の答えにはならない。
✗ 3.
気管支動脈
✗ 正しい。 気管支動脈は胸大動脈から起こり肺組織自体を養う栄養血管で、気管支とともに肺門を通って肺内に入る。肺動脈(機能血管)と区別される栄養血管という位置づけであるが、どちらも肺門を通過する点は共通する。本肢も肺門を通るため答えではない。
✓ 4. 誤り
胸管
胸管は下半身と左上半身のリンパを集める最大のリンパ本幹で、乳び槽(第2腰椎付近)から上行し、縦隔の後部で食道・大動脈の間を走って上行、最終的に左静脈角(左鎖骨下静脈と左内頸静脈の合流部)に注ぐ。その走行は縦隔の後方であり、肺そのものには入らず肺門を通過することはない。肺のリンパは肺門リンパ節に集まり気管支縦隔リンパ本幹を経て最終的に胸管(または右リンパ本幹)に注ぐが、胸管本幹が肺門を通るわけではない。
ポイント
  • 肺門を通るのは気管支・肺動脈・肺静脈・気管支動静脈・リンパ管・神経であり、胸管は縦隔後部を走行するため通らない。
  • 覚え方のコツ: 「気・動・静・栄・リ・神」=気管支・肺動脈・肺静脈・気管支動静脈・リンパ管・神経、と6点を並べて暗記する。
  • 関連知識: 肺動脈は機能血管(ガス交換用)で静脈血を運び、気管支動脈は栄養血管で動脈血を運ぶ点が対照的である。
  • よくある間違い: 胸管を肺門付近で肺に入ると誤解する/気管そのものが肺門を通ると誤認する(肺門を通るのは分岐した気管支以降)。
  • 臨床応用: 肺門リンパ節腫大は肺癌・サルコイドーシス・結核などで認められ、胸部X線・CTで重要な所見となる。
比較表
構造 肺門通過 特徴
気管支(主気管支) 空気の通路
肺動脈 機能血管(静脈血)
肺静脈 動脈血を左心房へ
気管支動脈 栄養血管(動脈血)
リンパ管・神経 肺門リンパ節・自律神経
胸管 × 縦隔後部を走行
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題25|肺門を通らないのはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題25|肺門を通らないのはどれか。
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