学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ B. 咽頭・喉頭 / Q0216

理由で解く 解剖学

Q0216 呼吸器系

出典:あマ指 第6回(1998) 問題25
問題
気道について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 後鼻孔は咽頭に開口する。
2 喉頭蓋は咽頭と喉頭とを境する。
3 気管軟骨は馬蹄形をしている。
4 気管筋は横紋筋である。
解答
正解4(気管筋は横紋筋である。)
解説
✗ 1.
後鼻孔は咽頭に開口する。
✗ 正しい。 鼻腔後端の後鼻孔は、咽頭の最上部である上咽頭(咽頭鼻部)に開口する。呼吸気の流れは外鼻孔→鼻腔→後鼻孔→上咽頭→中咽頭→下咽頭→喉頭と連続する。正しい記述である。
✗ 2.
喉頭蓋は咽頭と喉頭とを境する。
✗ 正しい。 喉頭蓋は舌根部後方に立つ葉状の軟骨で、その上端は下咽頭(咽頭喉頭部)と喉頭腔(喉頭口)との境界となる。嚥下時には挙上した喉頭の上口に倒れ込むように覆いかぶさり、食塊の気道侵入を防ぐ。正しい記述である。
✗ 3.
気管軟骨は馬蹄形をしている。
✗ 正しい。 気管軟骨は前方を覆うU字型(馬蹄形)の硝子軟骨で、約20個が積み重なって気管の虚脱を防ぐ。後壁は軟骨を欠く膜性壁で、平滑筋(気管筋)と粘膜のみで構成され、後方の食道との接触部で拡張の余地を残す。正しい記述である。
✓ 4. 誤り
気管筋は横紋筋である。
気管筋は気管軟骨を欠く後壁(膜性壁)を構成する筋で、横紋筋ではなく平滑筋である。自律神経支配を受け、迷走神経刺激で収縮(気管径が狭小化)、交感神経刺激で弛緩する。咽頭筋や食道上部が骨格筋であるのに対し、気管以下の下気道は平滑筋で構成される点がポイントで、ここが随意運動域と不随意運動域の境界となっている。気管支喘息の気道狭窄も平滑筋のβ2受容体刺激薬により弛緩させる治療戦略が成り立つのはこの平滑筋特性によるものである。
ポイント
  • 気管以下の下気道筋は平滑筋で自律神経支配。咽頭・食道上部の骨格筋支配領域との境界を押さえる。
  • 覚え方のコツ: 「喉頭までが随意(横紋筋)、気管以下は不随意(平滑筋)」と随意/不随意で境界を記憶。
  • 関連知識: 気管軟骨は約20個の馬蹄形硝子軟骨。後壁は膜性壁(気管筋+粘膜)で食道と接する。気管長は約10〜13cm、直径約2cm。
  • よくある間違い: 嚥下に関与する咽頭筋(骨格筋)と、呼吸に関与する気管筋(平滑筋)を混同すること。
  • 臨床応用: 気管支喘息では気管・気管支平滑筋の攣縮で気道狭窄を来し、β2刺激薬(サルブタモール等)による平滑筋弛緩が治療の柱となる。
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題25|気道について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題25|気道について誤っている記述はどれか。
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