
この図の解説
上段の2枚は甲状軟骨を外側と前方から見た図で、左右2枚の板が前方で合わさり盾状に喉頭前面をおおう。合わさり目の上縁には上甲状切痕というV字の切れ込みがあり、後縁は上方の上角と下方の下角に伸びる。上角は舌骨へ、下角は輪状軟骨との関節に向かう。板の外側面には筋の付く斜線が斜めに走り、その上下端に上・下甲状結節がある。下段左は前頸部で、上から舌骨・甲状軟骨・輪状軟骨が並び、甲状軟骨の合わさり目が突出して喉頭隆起(のどぼとけ)をつくる。思春期以降の男子で発達する点に着目したい。下段中央は総頸動脈の分岐部が甲状軟骨上縁の高さにあること、下段右は甲状腺が甲状軟骨の前下面をおおうことを示す。体表から触れる指標として押さえる。
学習の要点
- 甲状軟骨は左右2枚の板が前方で合わさり盾状に喉頭前面をおおい、その合わさり目が喉頭隆起(のどぼとけ)をつくる。
- 覚え方のコツ: 上から舌骨→甲状軟骨→輪状軟骨の順。突起は「上角・下角」、縁の切れ込みは「上甲状切痕」とセットで覚える。
- 関連知識: 甲状軟骨の下面前方には内分泌器の甲状腺が接し、上縁の高さで総頸動脈が内頸・外頸動脈に分かれる。
- よくある間違い: 指輪の形は輪状軟骨で、盾状の甲状軟骨と取り違えやすい。声帯突起は披裂軟骨の部位で甲状軟骨ではない。
- 臨床応用: 喉頭隆起と甲状軟骨上縁は前頸部の触診指標となり、頸動脈拍動の確認や気道確保の目安に使われる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
総頸動脈が内頸動脈と外頸動脈に分かれる分岐部は、( )軟骨上縁の高さにある。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 甲状(甲状軟骨)
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。