学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ A. 腎臓 / Q0364

理由で解く 解剖学

Q0364 泌尿器系

出典:あマ指 第6回(1998) 問題26
問題
腎臓について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 腹膜後器官である。
2 右腎は左腎より低い位置にある。
3 腎門は腎臓の外側にある。
4 腎小体は皮質にある。
解答
正解3(腎門は腎臓の外側にある。)
解説
✗ 1.
腹膜後器官である。
✗ 正しい。 「腎臓は腹膜後器官(後腹膜臓器)である」は正しい。腎は腹腔ではなく腹膜の後方、脊柱の左右で第12胸椎〜第3腰椎の高さの腰部に位置し、前面のみが壁側腹膜に覆われる後腹膜臓器の代表例である。
✗ 2.
右腎は左腎より低い位置にある。
✗ 正しい。 「右腎は左腎より低い」は正しい。右腎の上方には肝臓(右葉)があるため、右腎は左腎より1/2腰椎分ほど低い位置にある。教科書的には左腎の上端がTh11〜Th12、右腎の上端がTh12レベルに相当する。
✓ 3. 誤り
腎門は腎臓の外側にある。
腎門は腎臓の外側ではなく「内側縁中央部」にあるくぼみで、ソラマメ形の腎のへこんだ内側に向いている。腎門は腎動脈・腎静脈・尿管(および神経・リンパ管)が出入りする出入口で、内側から脊柱に向いて開いている。腎は外側縁が凸、内側縁が凹のソラマメ形で、くぼんだ内側中央に腎門が開く点が、部位を正しく同定するうえで最も基本となる。本問では「腎門は外側にある」という方向に関する記述が事実と正反対であり、誤った記述として解答となる。
✗ 4.
腎小体は皮質にある。
✗ 正しい。 「腎小体は皮質にある」は正しい。腎小体(糸球体+ボウマン嚢)は腎の表層の皮質に散在し、片腎あたり約100万個存在する。髄質の腎錐体内には腎小体は存在せず、ヘンレループや集合管が縦走するのみである。
ポイント
  • 腎門は腎の内側縁中央部のくぼみで、腎動脈・腎静脈・尿管が出入りする出入口である。
  • 覚え方のコツ: 腎のソラマメ形は「外側が凸、内側が凹」。凹んだ内側に門(腎門)が開く。脊柱に向かって開くと覚えるとわかりやすい。
  • 関連知識: 腎門を通る3要素は「腎動脈・腎静脈・尿管」。前後関係は前から静脈→動脈→尿管(V-A-U)の順で、右腎では下大静脈、左腎では腹大動脈が近接する。
  • よくある間違い: 腎門を外側と誤認する/腎門に副腎が入ると考える(副腎は腎上極を乗るのみ)/腎門3要素に副腎動脈を含めてしまう。
  • 臨床応用: 腎移植では移植腎の腎動脈・腎静脈・尿管を腎門側で順次吻合する。腎細胞癌の腎門部浸潤は血管・尿管への進展を意味し、予後に関わる。
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題26|腎臓について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題26|腎臓について誤っている記述はどれか。
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