
この図の解説
図は大脳の前頭断面で、灰色に塗られた深部の塊が大脳基底核である。中央下を水平に走る太い赤い血管が中大脳動脈で、そこから上方へほぼ直角に細い枝が何本も立ち上がっている。これがレンズ核線状体動脈である。枝をたどると、外側の被殻、内側上方の尾状核、被殻の内側の淡蒼球、そして白質の帯である内包へと入り込み、視床の外側にも達している。図右上の注記にあるように、被殻と淡蒼球を合わせてレンズ核、被殻と尾状核を合わせて線条体と呼ぶ。内包はこれらの核の間(被殻と尾状核の間、視床と淡蒼球の間)を通る神経線維の通路で、レンズ核線状体動脈はこの内包にも血液を送る。中大脳動脈から直角に分かれて深部へ入るこの細い枝は、シャルコーの脳出血動脈とも呼ばれ、脳出血の好発部位として臨床上重視される。
学習の要点
- レンズ核線状体動脈は中大脳動脈の枝で、被殻・尾状核・淡蒼球・内包・視床など大脳基底核とその周囲に分布する。
- 覚え方のコツ:「レンズ(被殻+淡蒼球)と線条体(被殻+尾状核)を貫く枝」と名称から分布先を思い出す。図右上の“比較的淡いレンズを日々洗浄する”の語呂も手がかりになる。
- 関連知識: 被殻・淡蒼球・尾状核はまとめて大脳基底核と呼ばれ、その間を内包(神経線維の束)が通る。
- よくある間違い: レンズ核線状体動脈を内頚動脈や前大脳動脈の枝とするのは誤り。あくまで中大脳動脈から直角に分かれる細い穿通枝である。
- 臨床応用: 別名シャルコーの脳出血動脈。細く直角に分岐するため血圧の影響を受けやすく、脳出血(被殻出血・視床出血)の好発部位となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。