学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ34P118
理由で解く 柔道整復師
訴えは「右膝外側」の痛みです。鵞足は脛骨近位の内側にあり、鵞足炎なら痛みは膝の内側に出ます。したがって外側痛の原因としては挙がりません。
膝の痛みは、部位で候補を絞るのが最も速い方法です。外側なら腸脛靱帯炎(ランナー膝)、円板状半月、大腿二頭筋腱付着部障害など。内側なら鵞足炎、内側半月板損傷、内側側副靱帯損傷、内側膝蓋滑膜ヒダ障害(タナ障害)。前面なら膝蓋腱炎、オスグッド・シュラッター病、膝蓋大腿関節障害が代表です。本例は6歳から続くサッカーという長期の使いすぎが背景にあり、膝関節の腫れがないことから、関節血腫や関節液貯留を伴う急性外傷ではなく慢性のスポーツ障害を考える流れになります。「部位」と「急性か慢性か」の2軸で候補を並べ、その中で部位が明らかに合わないものを外す、という手順で解きます。ここで大切なのは「頻度が低い」と「解剖学的にありえない」を区別することです。消去法で切ってよいのは後者であり、鵞足炎は停止部が内側にある以上、外側痛を解剖学的に説明できないという後者にあたります。
| 痛みの部位 | 代表的なスポーツ障害 | 主な所見 |
|---|---|---|
| 膝外側 | 腸脛靱帯炎(ランナー膝) | 大腿骨外側上顆部の圧痛、グラスピングテスト陽性 |
| 膝外側 | 円板状半月 | 外側関節裂隙の圧痛、クリック、引っかかり |
| 膝内側が大多数(外側型はまれ) | 滑膜ヒダ障害 | 大多数は内側膝蓋滑膜ヒダによるタナ障害。ヒダの索状物を触知、屈伸時の弾発 |
| 膝内側 | 鵞足炎 | 脛骨近位内側の圧痛、屈曲抵抗時痛(外側には生じない) |
| 膝前面 | 膝蓋腱炎、オスグッド・シュラッター病 | 膝蓋腱・脛骨粗面の圧痛 |
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