学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ34P116
理由で解く 柔道整復師
大腿前面に限局性の腫脹・圧痛・皮下出血があり、膝関節の自動屈曲が困難。大腿四頭筋のうち唯一の二関節筋である大腿直筋の肉ばなれを第一に考える所見です。
肉ばなれは、筋が伸ばされながら力を出す遠心性収縮のときに起こりやすく、二関節筋・羽状筋・速筋線維の多い筋に好発します。大腿直筋は下前腸骨棘から起こり、膝蓋骨を介して脛骨粗面に至る二関節筋で、股関節伸展と膝屈曲が同時に起こる局面で急激に伸張されます。ハンドボールのシュートやジャンプ、ダッシュはまさにこの条件をつくります。また大腿直筋は大腿前面の表層にあるため、断裂すると限局性の腫脹や陥凹、皮下出血が体表に現れやすいのも特徴です。膝を自動屈曲しようとすると損傷した大腿直筋が伸張されるため、痛みで曲げられません。裏を返せば、この筋を弛緩させて断端を近づける肢位は股関節屈曲位・膝関節伸展位であり、それがそのまま急性期の固定肢位になります。残る3つの広筋はいずれも単関節筋で、肉ばなれの好発筋ではありません。
| 筋 | 起始 | またぐ関節 | 位置 | 肉ばなれの好発 |
|---|---|---|---|---|
| 大腿直筋 | 下前腸骨棘 | 股関節+膝関節(二関節筋) | 大腿前面・表層 | 好発する |
| 中間広筋 | 大腿骨前面 | 膝関節(単関節筋) | 大腿前面・深層 | まれ |
| 外側広筋 | 大腿骨粗線外側唇など | 膝関節(単関節筋) | 大腿外側 | まれ |
| 内側広筋 | 大腿骨粗線内側唇など | 膝関節(単関節筋) | 大腿遠位内側 | まれ |
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