学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ34P114
理由で解く 柔道整復師
症状は前腕近位における正中神経(およびその枝である前骨間神経)の障害で説明できる。背側骨間筋は尺骨神経支配なので萎縮は起こらず、4が「考えられない」=答え。
母指と示指できれいなマルが作れないのは、長母指屈筋と示指の深指屈筋が働かず、それぞれの指節間関節を曲げられないために起こる所見で、涙滴徴候と呼ばれる。これらを支配するのは正中神経から分かれる前骨間神経で、方形回内筋も同じ枝の支配を受ける。本例は前腕掌側近位に疼痛があるため、円回内筋部などで正中神経本幹が障害される病態まで含めて考えることになり、その場合には正中神経支配の母指球筋の萎縮や、正中神経の感覚領域である示指末節掌側の感覚異常も起こりうる。一方、背側骨間筋をはじめとする手内在筋の大半は尺骨神経支配であり、正中神経系がどこで障害されても萎縮しない。ここが「考えられない」ものを選ぶ決め手になる。母指球(正中神経)と骨間筋・小指球(尺骨神経)を左右で見比べる習慣をつけると、障害神経の当たりが早くつく。
| 神経 | 主な支配筋(前腕〜手) | 感覚支配 |
|---|---|---|
| 正中神経(本幹) | 円回内筋、橈側手根屈筋、浅指屈筋、母指球筋(反回枝) | 手掌橈側、母指〜環指橈側半の掌側(示指末節を含む) |
| 前骨間神経(正中神経の枝) | 長母指屈筋、深指屈筋(示指・中指)、方形回内筋 | なし(純運動枝) |
| 尺骨神経 | 背側骨間筋・掌側骨間筋、小指外転筋、母指内転筋、深指屈筋(環指・小指) | 小指と環指尺側半 |
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