学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §22 各論(軟部組織損傷) 上肢 / QJ34P096

理由で解く 柔道整復師

QJ34P096 柔道整復理論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問96
問題
上腕骨内側上顆炎に関与するのはどれか。
選択肢
1 上腕二頭筋
2 長母指伸筋
3 尺側手根屈筋
4 回外筋
解答
正解3(尺側手根屈筋)
解説

上腕骨内側上顆は前腕の屈筋・回内筋群の共同起始部です。選択肢のうちここから起始するのは尺側手根屈筋だけなので、3が正しい記述です。

内側上顆炎は、内側上顆に付着する屈筋回内筋群(円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋)の起始部に、繰り返し牽引ストレスが加わって生じます。ゴルフのスイングや投球の加速期のように、手関節を掌屈し前腕を回内させる動作の反復が典型的な誘因で、ゴルフ肘や野球肘の内側型として現れます。一方、外側上顆から起始するのは伸筋・回外筋群(短橈側手根伸筋、総指伸筋、回外筋など)で、こちらは外側上顆炎(テニス肘)の舞台です。「内側は曲げる筋と回内、外側は伸ばす筋と回外」という原則で振り分ければ、筋名を1つずつ暗記しなくても判断できます。

✓ 3. 正しい
尺側手根屈筋
尺側手根屈筋の上腕頭は上腕骨内側上顆から起始します。手関節の掌屈と尺屈を担い、内側上顆炎で牽引ストレスがかかる屈筋回内筋群の一員です。
✗ 1. 誤り
上腕二頭筋
起始は肩甲骨(長頭は関節上結節、短頭は烏口突起)、停止は橈骨粗面です。上腕骨には付着せず、内側上顆炎とは無関係です。
✗ 2. 誤り
長母指伸筋
尺骨後面と骨間膜から起始する前腕の深層伸筋で、上腕骨内側上顆からは起こりません。
✗ 4. 誤り
回外筋
回外筋は上腕骨「外側」上顆などから起始します。関与するのは外側上顆炎の側であり、内側上顆炎ではありません。
ポイント
  • 内側上顆=屈筋回内筋群の共同起始(円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋)。
  • 外側上顆=伸筋回外筋群の共同起始(短橈側手根伸筋、総指伸筋、回外筋など)。
  • 内側上顆炎はゴルフ肘・野球肘内側型。手関節掌屈と前腕回内の反復が誘因。
  • 誘発は手関節抵抗掌屈・前腕抵抗回内で内側上顆部に疼痛。
  • 対応は誘因動作の一時的制限、ストレッチと段階的な負荷再開、フォームや用具の見直し。尺骨神経症状(環指・小指のしびれ)を伴う例は医師へ紹介する。
比較表
起始部主な筋関連する障害誘発動作
上腕骨内側上顆円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋内側上顆炎(ゴルフ肘)手関節掌屈・前腕回内の反復
上腕骨外側上顆短橈側手根伸筋、総指伸筋、回外筋など外側上顆炎(テニス肘)手関節背屈・前腕回外の反復
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。