学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §21 各論(軟部組織損傷) 頭部・体幹 / QJ34P094

理由で解く 柔道整復師

QJ34P094 柔道整復理論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問94
問題
仙腸関節に由来する腰殿部痛の判定に用いるのはどれか。
選択肢
1 スパーリングテスト
2 ラセーグ徴候
3 ニュートンテスト
4 トレンデレンブルグ徴候
解答
正解3(ニュートンテスト)
解説

仙腸関節由来の腰殿部痛を判定するのはニュートンテストです。他の3つはいずれも頸椎・腰椎神経根・股関節外転筋を診るテストで、対象が異なります。

仙腸関節はほとんど動かない関節ですが、わずかな不適合でも殿部から鼠径部にかけての痛みを生じます。診るときの発想は単純で、「仙腸関節そのものに直接ストレスをかけ、いつもの痛みが再現されるか」を見ます。ニュートンテストはこの考え方の代表で、腹臥位で仙骨中央を上から押す直達法と、両側の上前腸骨棘を圧迫して腸骨を動かす介達法があります。他にゲンスレンテスト、パトリック(FABER)テスト、圧迫・離開テストなども同じ目的で用います。テスト名を丸暗記するのではなく、「どの関節・どの神経に負荷をかけているか」で仕分けると、初見の名前でも整理できます。

✓ 3. 正しい
ニュートンテスト
仙腸関節に直接ストレスを加えて疼痛の再現をみるテストです。腹臥位で仙骨を直接圧迫する直達法と、両上前腸骨棘を圧迫して腸骨を介して仙腸関節に負荷をかける介達法があります。単独で確定はできないため、複数の仙腸関節テストを組み合わせて判断します。
✗ 1. 誤り
スパーリングテスト
頸椎を後屈・側屈・回旋させて椎間孔を狭め、上肢への放散痛をみるテストです。診ているのは頸椎の神経根であり、仙腸関節ではありません。
✗ 2. 誤り
ラセーグ徴候
背臥位で股関節を屈曲し膝を伸展させ、坐骨神経の伸張により下肢へ放散痛が出るかをみます。腰椎椎間板ヘルニアなど腰仙部神経根の評価に用いるもので、仙腸関節の判定用ではありません。
✗ 4. 誤り
トレンデレンブルグ徴候
片脚起立で遊脚側の骨盤が下がる所見で、中殿筋の機能不全を示します。股関節疾患の評価であり、疼痛の再現をみる仙腸関節テストとは目的が違います。
ポイント
  • ニュートンテスト=仙腸関節に直接ストレスをかけ、痛みの再現をみる。直達法(仙骨圧迫)と介達法(両上前腸骨棘圧迫)がある。
  • 他の仙腸関節テスト:ゲンスレンテスト、パトリック(FABER)テスト、圧迫テスト・離開テスト。
  • スパーリングテストは頸椎神経根、ラセーグ徴候は腰仙部神経根(坐骨神経)の評価。
  • トレンデレンブルグ徴候は中殿筋の機能不全=股関節の評価。
  • 仙腸関節テストは単独では確定できない。複数を組み合わせ、下肢の神経症状や膀胱直腸障害があれば医師の診察を優先する。
比較表
テスト・徴候評価対象陽性で示唆されるもの
ニュートンテスト仙腸関節仙腸関節由来の腰殿部痛
スパーリングテスト頸椎椎間孔頸部神経根症
ラセーグ徴候坐骨神経・腰仙部神経根腰椎椎間板ヘルニアなど
トレンデレンブルグ徴候中殿筋(股関節外転筋)中殿筋の機能不全
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。