学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §21 各論(軟部組織損傷) 頭部・体幹 / QJ34P093

理由で解く 柔道整復師

QJ34P093 柔道整復理論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問93
問題
顎関節症で靱帯損傷が主となるのはどれか。
選択肢
1 I型
2 Ⅱ型
3 Ⅲ型
4 IV 型
解答
正解2(Ⅱ型)
解説

顎関節症の病態分類でⅡ型は顎関節痛障害、すなわち関節包・靱帯の障害である。正解は2。

顎関節症は、痛みや雑音の出どころとなる組織で型分けされている。Ⅰ型は咀嚼筋、Ⅱ型は関節包・靱帯、Ⅲ型は関節円板、Ⅳ型は関節を構成する骨、という並びなので、「外側の筋から内側の骨へ順に入っていく」と覚えると整理しやすい。Ⅱ型は無理な開口、硬いものの咀嚼、外傷などによって関節包・靱帯が伸張・微小損傷を受けたもので、下顎頭周囲の限局した圧痛と開口時・咀嚼時の痛みが前面に出る。円板障害でみられるクリック音やロックは主症状にならない。施術の場では開口量と運動時痛、圧痛部位を左右で比較して評価し、症状が続く場合や開口障害が強い場合は歯科口腔外科への受診を勧める。

✓ 2. 正しい
Ⅱ型
顎関節痛障害。関節包・靱帯の伸張や微小損傷が主体で、下顎頭周囲の限局性圧痛と運動時痛が特徴となる。設問の「靱帯損傷が主となる」型にあたる。
✗ 1. 誤り
I型
咀嚼筋痛障害。咬筋や側頭筋など咀嚼筋そのものの痛みと圧痛が主体で、靱帯の障害ではない。
✗ 3. 誤り
Ⅲ型
顎関節円板障害。円板の転位によるクリック音(復位を伴うもの)や、ロックによる開口障害(復位を伴わないもの)が特徴で、主座は円板にある。
✗ 4. 誤り
IV 型
変形性顎関節症。下顎頭や関節結節の骨変化が主体で、摩擦音(クレピタス)を伴う。器質的な骨の変化であり靱帯の障害ではない。
ポイント
  • Ⅰ型=咀嚼筋、Ⅱ型=関節包・靱帯、Ⅲ型=関節円板、Ⅳ型=骨(変形性)。外から内へ、筋→靱帯→円板→骨の順で覚える
  • Ⅱ型は限局性の圧痛と運動時痛が主。クリックやロックが前面に出るならⅢ型を考える
  • Ⅲ型は復位性(クリックあり)と非復位性(ロック・開口制限)に分かれる
  • Ⅳ型の手がかりは摩擦音(クレピタス)と画像上の骨変化
  • 開口障害が続く、外傷後である、腫脹や発熱を伴うなどの場合は歯科口腔外科へ紹介する
比較表
病態主な症状
Ⅰ型咀嚼筋痛障害咬筋・側頭筋の痛みと圧痛
Ⅱ型顎関節痛障害(関節包・靱帯)下顎頭周囲の限局性圧痛、開口時・咀嚼時痛
Ⅲ型顎関節円板障害クリック音、ロックによる開口障害
Ⅳ型変形性顎関節症摩擦音(クレピタス)、骨の変形
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