学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §17 各論(骨折) 下肢 / QJ34P082
理由で解く 柔道整復師
膝蓋骨骨折は線維性癒合になりやすい。関節内骨折で骨折面が関節液にさらされ、さらに大腿四頭筋の牽引で骨片が離開し続けるためである。
膝蓋骨は膝関節の中にあり、骨折面は常に滑液に接している。滑液は骨折血腫の形成と器質化を妨げるため、骨性の仮骨が作られにくい。加えて、上方の骨片には大腿四頭筋腱が、下方の骨片には膝蓋靱帯が付いており、大腿四頭筋が働くたびに骨片は上下へ引き離される。この二つが重なるため、骨性癒合に至らず線維性の癒合や偽関節に終わりやすい。したがって固定は、大腿四頭筋の緊張を可能なかぎり除く目的で、膝をほぼ伸展位に保ち、大腿近位部から下腿遠位部までを含む広い範囲で行い、期間も 4 週前後を要する。骨折線の向きも機転で決まり、膝を強打する直達外力では縦骨折・粉砕骨折・星状骨折が、膝屈曲位での大腿四頭筋の急激な収縮という介達外力では横骨折が生じる。固定中も大腿四頭筋の等尺性収縮を指導し、抜去後の膝伸展力低下を最小限にする。
| 外力 | 具体的な状況 | 生じる骨折型 | 転位 |
|---|---|---|---|
| 直達外力 | 膝を床や物に強打する | 縦骨折・粉砕骨折・星状骨折 | 比較的少ない |
| 介達外力 | 膝屈曲位で大腿四頭筋が急激に収縮 | 横骨折 | 上下骨片が離開しやすい |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。