学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §15 各論(骨折) 頭部・体幹 / QJ34P074
理由で解く 柔道整復師
環椎の破裂骨折がジェファーソン骨折である。頸椎・胸腰椎の固有名がついた骨折は、部位と受傷機転をセットにして整理すると混同しない。
頭頂部から垂直に軸圧が加わると、力は後頭顆から環椎の外側塊へ下向きに伝わる。環椎はリング状で椎体を持たないため、外側塊が外側へ押し広げられ、前弓と後弓が複数箇所で割れる。これがジェファーソン骨折で、リングが外へ開くぶん脊髄の入る空間はむしろ広がるため、初期には麻痺を伴わないことがある点が特徴であり、また見落としの原因にもなる。これに対し、頸椎の過伸展に軸圧が加わって軸椎(C2)の椎弓根=関節突起間部が両側で折れ、C2 の椎体が C3 に対して前方へすべるものがハングマン骨折で、外傷性軸椎すべり症とも呼ばれる。すべりが起こる高位は C2/C3 間であり、C1/C2 を指す「環軸椎」という語とは別物なので、環椎(ジェファーソン骨折の部位)と混ぜないよう注意する。さらに、頸椎椎体の前下縁が三角形の骨片となって剥がれるものはティアドロップ骨折、胸腰椎移行部で椎体から椎弓へ水平に走る骨折線を生じるシートベルト損傷はチャンス骨折である。頸部外傷を疑ったら頸椎を動かさず、用手的に頭頸部を保持したまま搬送する。
| 名称 | 部位 | 受傷機転 |
|---|---|---|
| ジェファーソン骨折 | 環椎 C1(前弓・後弓の破裂) | 頭頂部からの垂直軸圧 |
| ハングマン骨折 | 軸椎 C2 の椎弓根(関節突起間部)。C2/C3 間で前方すべり | 過伸展+軸圧 |
| ティアドロップ骨折 | 頸椎椎体の前下縁 | 屈曲+軸圧 |
| チャンス骨折 | 胸腰椎移行部(椎体から椎弓へ水平に横断) | シートベルト装着下の急激な屈曲 |
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