学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §15 各論(骨折) 頭部・体幹 / QJ34P073
理由で解く 柔道整復師
顎関節脱臼は眼窩底破裂骨折の合併症として挙がらない。受傷機転が眼球への直達外力である点を押さえれば、どこに損傷が及ぶかで判断できる。
眼窩底破裂骨折(ブローアウト骨折)は、拳やボールなど眼球より大きい鈍体が眼窩に当たり、眼窩内圧が急激に高まって、最も薄い眼窩底(上顎洞の天井)が下方へ吹き抜けるように折れるものである。壊れる先が眼窩底なので、合併するのは眼窩内容とその近傍の構造の障害になる。下直筋や下斜筋、周囲の脂肪組織が骨折部に挟まると上方視で複視が出て、眼球運動が制限される。眼窩下神経が傷つけば頬部から上唇にかけてしびれが出る。さらに、同じ外力が眼窩深部や頭部にも及べば、視神経の障害や視束管の骨折、脳しんとうを合併しうる。一方、顎関節脱臼は下顎への外力や大開口によって下顎頭が関節結節を越えて前方に外れるもので、力の加わる場所も壊れる構造もまったく別である。複視や視力低下、頬部のしびれを認めたら、その場での整復を試みず、直ちに眼科・口腔外科などへ搬送する。
| 眼窩底破裂骨折 | 顎関節脱臼 | |
|---|---|---|
| 受傷機転 | 眼球への鈍的直達外力による眼窩内圧の急上昇 | 下顎への外力、あくびなどの大開口 |
| 壊れる場所 | 眼窩底(上顎洞天蓋) | 顎関節(下顎頭が関節結節を越える) |
| 主な所見 | 複視、眼球運動制限、眼球陥凹、頬部のしびれ | 開口位固定、閉口不能、下顎の前方突出 |
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