学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §12 総論 後療法 / QJ34P070
理由で解く 柔道整復師
骨粗鬆症患者に体幹前屈運動を勧めるのは適切でない。前屈は椎体の前方部分に圧縮力を集中させ、圧迫骨折の引き金になりうるためである。
骨粗鬆症の椎体は、海綿骨の梁構造が細く疎になり、わずかな圧縮力でも潰れやすくなっている。体幹を前屈すると回転の支点が椎体後方に移り、前方の椎体には体重と上半身の重みが増幅されて加わるため、くさび状に前方が潰れる圧迫骨折が起こりやすい。実際、骨粗鬆症の患者に屈曲中心の運動を行わせた群では、伸展中心の運動を行わせた群よりも椎体骨折の発生が多かったことが知られている。したがって運動指導では、背筋を働かせる伸展方向の運動、体重をかけて骨に刺激を与える荷重運動、そして転倒そのものを減らすためのバランス・下肢筋力訓練を軸に組み立てる。物を拾うときは腰を丸めず、股関節と膝を曲げてしゃがむ、という日常動作の指導まで含めて伝えるとよい。
| 内容 | 理由 | |
|---|---|---|
| 勧める | 背筋の伸展運動、歩行などの荷重運動、立ち上がり訓練、坐位ストレッチ | 骨への刺激とバランス・筋力の確保、転倒予防 |
| 避ける | 体幹前屈運動、腰を丸めた前かがみでの持ち上げ、体幹の強い回旋 | 椎体前方への圧縮力集中により圧迫骨折を招きやすい |
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