学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §12 総論 後療法 / QJ33P094

理由で解く 柔道整復師

QJ33P094 柔道整復理論

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問94
問題
腰痛に対する運動療法はどれか。2つ選べ。
選択肢
1 フレンケル体操
2 バージャー体操
3 ウイリアムズ体操
4 マッケンジー体操
解答
正解3(ウイリアムズ体操)、4(マッケンジー体操)
解説

腰痛に対する代表的な運動療法は、屈曲を中心とするウイリアムズ体操と、伸展を中心とするマッケンジー体操の2つ。残る2つは腰痛以外の病態に用いる。

ウイリアムズ体操は骨盤後傾・腰椎前弯の減少をねらう屈曲系プログラムで、腹筋と殿筋を強化し、腸腰筋やハムストリングスを伸張する。腰椎を伸ばすと痛む椎間関節性の腰痛や、脊柱管が狭くなる病態に向く。マッケンジー体操は腹臥位からの上体反らしなど伸展系の運動を中心とし、下肢へ広がっていた痛みが腰の中心へ戻る反応(centralization)を指標に進める。前かがみで悪化する椎間板性の腰痛に向く。つまり、どちらを選ぶかは「どの方向の動きで症状が軽くなるか」で決めるのがコツで、機械的に両方をやらせるものではない。

✓ 3. 正しい
ウイリアムズ体操
腰椎屈曲を主体とする腰痛体操。骨盤傾斜運動、膝抱え、腹筋強化、ハムストリングス伸張などで腰椎前弯を減らし、椎間関節や椎間孔への負担を軽くする。伸展で悪化するタイプに適する。
✓ 4. 正しい
マッケンジー体操
腰椎伸展を主体とする腰痛体操。腹臥位での肘立て伏臥・上体反らしなどを反復し、疼痛の中枢化を指標に進める。前屈で悪化する椎間板性腰痛に適する。
✗ 1. 誤り
フレンケル体操
深部感覚障害による運動失調に対して考案された協調性訓練。視覚で自分の四肢を確認しながら、決められた位置へ手足を運ぶ運動を反復する。腰痛を対象とした体操ではない。
✗ 2. 誤り
バージャー体操
閉塞性動脈硬化症やバージャー(ビュルガー)病など末梢循環障害に対する運動。下肢の挙上・下垂・水平位を順に繰り返して血流を促し、側副血行路の発達をねらう。腰痛の運動療法ではない。
ポイント
  • ウイリアムズ体操=屈曲系。腹筋・殿筋強化と腰椎前弯の減少。伸展で悪化するタイプ向き。
  • マッケンジー体操=伸展系。疼痛の中枢化を指標に進める。屈曲で悪化するタイプ向き。
  • フレンケル体操=運動失調に対する協調性訓練(視覚を使った反復運動)。
  • バージャー体操=末梢循環障害に対する下肢の挙上・下垂運動。
  • 体操名は「どの方向の運動か」「誰のためか」の2点をセットで覚えると取り違えにくい。
比較表
体操対象主な内容
ウイリアムズ体操腰痛(伸展で悪化するタイプ)骨盤後傾・膝抱え・腹筋強化・後面筋伸張
マッケンジー体操腰痛(屈曲で悪化するタイプ)腹臥位からの伸展運動、疼痛の中枢化を指標に進行
フレンケル体操深部感覚障害による運動失調視覚代償を用いた協調性訓練
バージャー体操末梢循環障害(閉塞性動脈疾患)下肢の挙上→下垂→水平位の反復
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