学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §10 疾患別各論 非感染性軟部・骨関節疾患 / QJ34P060
理由で解く 柔道整復師
この設問は「誤っているのはどれか」を問う否定形なので、答えは誤った記述である 1 になる。橈骨の脆弱性骨折は海綿骨に富む遠位端に起こるものであり、皮質骨の厚い骨幹部は該当しない。
骨粗鬆症では骨量が減り骨質が劣化するが、影響を最も強く受けるのは骨梁(海綿骨)が多く代謝回転の速い部位である。そのため脆弱性骨折は椎体(胸腰椎移行部)と大腿骨近位部に最も多く、次いで橈骨遠位端・上腕骨近位端・肋骨・骨盤にみられる。橈骨でいえば折れるのは遠位端(Colles 骨折)であって、緻密な皮質骨でできた骨幹部ではない。橈骨骨幹部が折れるときは、通常それなりの直達外力が加わっている。脆弱性骨折とは「立った高さからの転倒程度の軽微な外力で生じる骨折」を指す用語であることも合わせて押さえたい。なお、原発性骨粗鬆症の診断基準は下腿骨も脆弱性骨折の部位に挙げており、ビスホスホネートの長期投与例では大腿骨骨幹部の非定型骨折も知られる。したがって「骨幹部はおよそ脆弱性骨折ではない」と一般化するのではなく、橈骨では遠位端が該当部位で骨幹部は該当しないと部位ごとに押さえるのが正確である。
| 部位 | 骨折の呼び名・受傷機転 | 骨の性質 | 脆弱性骨折か |
|---|---|---|---|
| 椎体(胸腰椎移行部) | 椎体圧迫骨折/尻もち・いつのまにか骨折 | 海綿骨主体 | 該当する(最多) |
| 大腿骨近位部 | 頸部骨折・転子部骨折/側方への転倒 | 海綿骨主体 | 該当する |
| 橈骨遠位端 | Colles骨折/手をついて転倒 | 海綿骨主体 | 該当する |
| 上腕骨近位端 | 外科頸骨折/肩から転倒 | 海綿骨主体 | 該当する |
| 肋骨・骨盤 | 咳や軽微な打撲・転倒 | 海綿骨に富む | 該当する |
| 橈骨骨幹部 | 直達外力などの強い外力で受傷 | 皮質骨主体 | 該当しない |
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