学習トップ理由で解く 柔道整復師整形外科学 ▸ §11 疾患別各論 全身性の骨・軟部疾患 / QJ34P061

理由で解く 柔道整復師

QJ34P061 整形外科学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問61
問題
くる病の症状はどれか。
選択肢
1 青色強膜
2 高身長
3 0脚変形
4 皮膚の色素斑
解答
正解3(0脚変形)
解説

くる病は、ビタミンDの不足やリン代謝の異常により骨端軟骨の石灰化が障害される、成長期の骨疾患です。柔らかい骨に体重がかかって下肢が変形するため、O脚変形が典型で、正答は3です。

仕組みは一本道でつながります。ビタミンDが不足すると腸管からのカルシウム・リンの吸収が落ち、類骨(まだ石灰化していない骨基質)に石灰が沈着できません。成長軟骨帯では軟骨細胞が増えたまま石灰化せずに残るので、骨端線は幅広く不整に開き、その部分がふくらんで手関節・足関節の腫大や、肋骨と肋軟骨の境がこぶ状に並ぶ肋骨念珠(ロザリオ)として現れます。同時に骨全体が柔らかいため、歩き始めた児が体重をかけると下肢が弓なりに曲がり、O脚変形(内反膝)となります。ほかに大泉門の閉鎖遅延、頭蓋癆、亀背、低身長がみられます。血液検査では血清リンが低下し、骨代謝の亢進を反映してALPが高値を示すのが特徴です。治療はビタミンDの補充と日光浴が基本で、原因に応じてリン製剤を用います。

✓ 3. 正しい
0脚変形
石灰化障害により骨が柔らかいまま荷重を受けるため、下肢が弓なりに変形してO脚(内反膝)となります。歩行開始後に目立ってくるのが典型で、手関節腫大・肋骨念珠・大泉門閉鎖遅延といった他の所見と合わせて診断されます。
✗ 1. 誤り
青色強膜
青色強膜は骨形成不全症の所見です。I型コラーゲンの異常で強膜が薄くなり、下の脈絡膜が透けて青く見えます。易骨折性・難聴・歯牙形成不全を伴う点でくる病とは別の疾患です。
✗ 2. 誤り
高身長
高身長はマルファン症候群の特徴で、クモ指、側弯、水晶体亜脱臼、大動脈瘤などを伴います。くる病では成長軟骨帯の骨化が障害されるため、むしろ低身長となります。
✗ 4. 誤り
皮膚の色素斑
カフェオレ斑に代表される皮膚の色素斑は、神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)や、線維性骨異形成を伴うマックーン・オルブライト症候群でみられます。くる病の症状ではありません。
ポイント
  • くる病=成長期の骨端軟骨の石灰化障害(成長終了後に起これば骨軟化症)。
  • 骨が柔らかいまま荷重を受けてO脚変形(内反膝)。歩行開始後に目立つ。
  • 他の所見は手関節・足関節の腫大、肋骨念珠、大泉門閉鎖遅延、亀背、低身長。
  • 血液検査は血清リン低下、ALP高値が手がかり。治療はビタミンD補充と日光浴。
  • 選択肢に並ぶ「青色強膜=骨形成不全症」「高身長=マルファン」「色素斑=NF1」はセットで暗記する。
比較表
所見代表疾患背景
O脚変形・肋骨念珠・手関節腫大くる病ビタミンD欠乏などによる骨端軟骨の石灰化障害
青色強膜・易骨折性・難聴骨形成不全症I型コラーゲンの異常
高身長・クモ指・水晶体亜脱臼マルファン症候群フィブリリンの異常(結合組織疾患)
カフェオレ斑・皮膚神経線維腫・側弯神経線維腫症1型神経堤由来組織の異常
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