学習トップ理由で解く 柔道整復師外科学概論 ▸ §12 心肺蘇生法(救急法) / QJ34P053

理由で解く 柔道整復師

QJ34P053 外科学概論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問53
問題
胸骨圧迫心臓マッサージで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 肘はまっすぐに伸ばして圧迫する。
2 気道確保の後に開始する。
3 胸骨圧迫部位は左右の乳頭を結ぶ線の真ん中である。
4 80回/分のテンポで圧迫する。
解答
正解1(肘はまっすぐに伸ばして圧迫する。)、3(胸骨圧迫部位は左右の乳頭を結ぶ線の真ん中である。)
解説

正しいのは1と3。胸骨圧迫は両肘をまっすぐ伸ばして垂直に体重をかけ、胸骨の下半分(両乳頭を結ぶ線の中央)を押す。

反応がなく普段どおりの呼吸がないと判断したら、応援要請とAEDの手配を行い、ただちに胸骨圧迫から開始する(C−A−Bの順)。手掌基部を胸骨の下半分に置き、もう一方の手を重ね、肩が手の真上に来る姿勢で肘を伸ばし、体重を垂直にかけて成人では約5cm(6cmを超えない)沈むまで圧迫する。テンポは100〜120回/分で、1回ごとに胸を完全に元まで戻し(リコイル)、中断は最小限にする。人工呼吸ができる状況なら胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返し、AEDが到着したら速やかに装着する。

✓ 1. 正しい
肘はまっすぐに伸ばして圧迫する。
肘を伸ばして肩・肘・手首を一直線にし、体重を垂直に落とすことで、腕の力に頼らず十分な深さを保てる。術者の疲労も軽くなり、質の高い圧迫を続けられる。
✓ 3. 正しい
胸骨圧迫部位は左右の乳頭を結ぶ線の真ん中である。
この位置が胸骨の下半分にあたる。剣状突起を押すと肝損傷などの危険があるため、目印を使って胸骨の下半分を確実にとらえる。
✗ 2. 誤り
気道確保の後に開始する。
現行の蘇生法では、心停止と判断したら気道確保や人工呼吸より先に胸骨圧迫を始める(C−A−B)。準備で圧迫開始が遅れないよう、まず押し始めることを優先する。
✗ 4. 誤り
80回/分のテンポで圧迫する。
推奨されるテンポは100〜120回/分である。これより遅いと心拍出量が保てず、速すぎると胸が元に戻りきらないまま次の圧迫に入り、かえって血流が減る。
ポイント
  • 反応なし・呼吸なしと判断したら、応援とAEDを要請してすぐ胸骨圧迫を開始する(C→A→B)。
  • 部位は胸骨の下半分=左右の乳頭を結ぶ線の中央。剣状突起は避ける。
  • 肘を伸ばして肩を手の真上に置き、体重を垂直にかける。
  • 成人では深さ約5cm(6cmを超えない)、テンポ100〜120回/分、圧迫のたびに完全に胸を戻す。
  • 人工呼吸を行える場合は30:2。中断は最小限にし、疲れる前に交代する。
比較表
項目成人の胸骨圧迫(推奨)
開始のタイミング心停止と判断したら直ちに(気道確保・人工呼吸より先)
部位胸骨の下半分=両乳頭を結ぶ線の中央
姿勢手掌基部を重ね、肘を伸ばして垂直に体重をかける
深さ約5cm(6cmを超えない)
テンポ100〜120回/分
圧迫と換気の比30:2
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