学習トップ理由で解く 柔道整復師外科学概論 ▸ §1 損傷 / QJ34P046

理由で解く 柔道整復師

QJ34P046 外科学概論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問46
問題
機械的損傷はどれか。
選択肢
1 低温による凍傷
2 気圧による減圧症
3 紫外線による熱傷
4 電気による電撃傷
解答
正解2(気圧による減圧症)
解説

損傷は「どの種類のエネルギーが体に加わったか」で分類する。機械的損傷は外力・圧力・気圧といった力学的エネルギーによるもので、気圧の急変で起こる減圧症がこれにあたる。

外因による損傷は、機械的損傷(打撲・創傷・骨折・気圧損傷)、温度性損傷(熱傷・凍傷)、化学的損傷(酸・アルカリによる腐食)、電気的損傷(電撃傷)、放射線損傷(紫外線・エックス線など)に大別される。減圧症(潜函病)は、高圧環境で血液や組織に溶け込んでいた窒素が、急激な減圧で気泡となって血管を塞ぎ、関節痛・皮膚症状・神経症状を起こす病態である。原因は熱でも電気でも光でもなく「圧という力」なので、機械的損傷に分類される。潜水や高気圧作業では浮上速度を守り、発症時はただちに再圧治療(高気圧酸素療法)ができる施設へつなぐ。

✓ 2. 正しい
気圧による減圧症
気圧差という力学的エネルギーが原因であり、機械的損傷に含まれる。溶存窒素が気泡化して血管や組織を圧迫・閉塞するのが本態。
✗ 1. 誤り
低温による凍傷
低温という熱エネルギーの移動によって組織が障害されるので、温度性損傷。高温による熱傷と対をなす。
✗ 3. 誤り
紫外線による熱傷
紫外線は放射エネルギーであり、日焼け(サンバーン)に代表される放射線損傷。エックス線による放射線皮膚炎と同じ枠に入る。
✗ 4. 誤り
電気による電撃傷
電流という電気エネルギーによる損傷で、電気的損傷。通電路に沿った深部組織の障害や不整脈が問題になる。
ポイント
  • 損傷の分類は「加わったエネルギーの種類」で決まる。機械的=力学的(外力・圧力・気圧)、温度性=熱、化学的=薬品、電気的=電流、放射線=紫外線やエックス線。
  • 減圧症(潜函病)は気圧という力による損傷なので、機械的損傷に分類される。
  • 減圧症の機序は、溶けていた窒素が減圧で気泡になり血管を塞ぐこと。予防は緩徐な浮上、治療は再圧(高気圧酸素)療法。
  • 凍傷と熱傷は「低温/高温」の違いだけで、どちらも温度性損傷という同じ仲間。
  • 紫外線は熱で焼けているように見えても放射線損傷。言葉に「熱傷」とあってもエネルギー源で判断する。
比較表
分類原因となるエネルギー代表例
機械的損傷外力・圧力・気圧擦過傷、切創、骨折、減圧症(潜函病)
温度性損傷熱(高温・低温)熱傷、凍傷
化学的損傷酸・アルカリなどの薬品化学熱傷、腐食
電気的損傷電流電撃傷、雷撃傷
放射線損傷紫外線・エックス線など日焼け、放射線皮膚炎
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