学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §16 主要な疾患 内分泌・代謝疾患 / QJ34P040

理由で解く 柔道整復師

QJ34P040 一般臨床医学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問40
問題
痛風発作の好発部位はどれか。
選択肢
1 足関節
2 膝関節
3 第1中手指節関節
4 第1中足趾節関節
解答
正解4(第1中足趾節関節)
解説

痛風発作は足の母趾のつけ根、すなわち第1中足趾節(MTP)関節に最も多く起こる。初発部位の多くをここが占める。

高尿酸血症が続くと、関節内に尿酸ナトリウムの結晶が析出する。結晶を好中球が貪食すると炎症性サイトカインが放出され、激烈な急性関節炎が起こる。尿酸は温度が低いほど溶けにくいため、体温が低く血流の遅い末梢の関節に結晶が沈着しやすい。心臓から遠く、荷重による機械的刺激も受ける母趾MTP関節はその条件を最もよく満たすため好発部位となる。発作は夜間から早朝に突然始まり、発赤・腫脹・熱感を伴う激痛で、歩行が困難になるほどである。ほかに足関節、足背、膝、アキレス腱付着部にも起こる。中年以降の男性に多く、飲酒(特にビール)、プリン体の多い食事、脱水、急激な尿酸値の変動が誘因となる。発作時は患部を安静・挙上し冷却しつつ、医療機関での診断と治療につなげる。

✓ 4. 正しい
第1中足趾節関節
母趾のつけ根の関節で、痛風発作の最も多い初発部位である。末梢で温度が低く尿酸塩結晶が析出しやすいことが理由とされる。
✗ 1. 誤り
足関節
痛風発作の起こりうる部位ではあるが、最も多い好発部位ではない。母趾MTP関節に次ぐ頻度とされる。
✗ 2. 誤り
膝関節
発作が起こることはあるが頻度は高くない。膝関節に急性の結晶性関節炎が起きた場合は、ピロリン酸カルシウムによる偽痛風も考える。
✗ 3. 誤り
第1中手指節関節
手の母指のつけ根の関節で、痛風の好発部位ではない。名称が中足趾節関節と似ているため、手(中手指節)と足(中足趾節)を確実に読み分ける。
ポイント
  • 痛風発作の最好発部位は第1中足趾節(MTP)関節=母趾のつけ根。
  • 末梢は温度が低く尿酸塩が析出しやすいことが好発の理由。
  • 夜間〜早朝に突然発症し、発赤・腫脹・熱感を伴う激痛。単関節炎が典型。
  • 中年以降の男性に多く、飲酒・プリン体の多い食事・脱水・尿酸値の急変動が誘因。
  • 「中手指節(手)」と「中足趾節(足)」を読み分ける。膝の急性単関節炎では偽痛風も鑑別に入る。
比較表
疾患好発部位原因物質・特徴
痛風第1中足趾節関節(母趾MTP)尿酸ナトリウム結晶。中年男性に多い
偽痛風膝関節ピロリン酸カルシウム結晶。高齢者に多い
関節リウマチ手指MCP・PIP関節、手関節(対称性)自己免疫性の滑膜炎。朝のこわばり
変形性膝関節症膝関節軟骨の変性。動作開始時痛
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