学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / リハビリテーション医学 ▸ §3 リハビリテーション医学の基礎医学 / QJ34P017
理由で解く 柔道整復師
下位運動ニューロン障害は弛緩性麻痺を起こします。筋は著しくやせ、腱反射は落ち、筋トーヌスは低下し、病的反射は出現しません。よって4が正しい記述です。
随意運動の指令は、大脳皮質から脊髄へ下る上位運動ニューロンと、脊髄前角細胞(あるいは脳幹の脳神経運動核)から末梢神経を経て筋に至る下位運動ニューロンの二段構えで伝わります。下位運動ニューロンは筋への最終共通路であり、ここが障害されると筋は収縮の機会と神経からの栄養的支配を同時に失うため、早い時期から目に見える高度な筋萎縮と、線維束性収縮(筋のぴくつき)が現れます。腱反射の反射弓(求心路→脊髄→遠心路)の遠心路はまさに下位運動ニューロンなので、反射そのものが成立せず減弱から消失に至り、筋トーヌスも低下して弛緩性麻痺となります。一方、バビンスキー徴候などの病的反射は、上位運動ニューロンによる抑制が外れたときに現れる現象ですから、下位運動ニューロン障害では出現しません。「下位は全部下がる(萎縮は進むが、反射・トーヌス・病的反射は下がる/出ない)」とまとめると、末梢神経損傷や神経根症を扱う臨床でもそのまま使えます。
| 項目 | 上位運動ニューロン障害 | 下位運動ニューロン障害 |
|---|---|---|
| 障害部位 | 大脳皮質運動野〜錐体路(脊髄まで) | 脊髄前角細胞・脳神経運動核〜末梢神経 |
| 麻痺の型 | 痙性麻痺 | 弛緩性麻痺 |
| 筋萎縮 | 軽度(廃用性、遅れて出現) | 高度・早期 |
| 線維束性収縮 | なし | あり |
| 腱反射 | 亢進 | 減弱〜消失 |
| 筋トーヌス | 増強(折りたたみナイフ現象) | 低下 |
| 病的反射 | 出現する(バビンスキー徴候など) | 出現しない |
| 代表疾患 | 脳卒中、脊髄損傷 | 末梢神経損傷、神経根症、ポリオ |
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