学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §4 リハビリテーション医学の評価と診断 / QJ24P014

理由で解く 柔道整復師

QJ24P014 リハビリテーション医学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問14
問題
図に示す左肩関節の肢位で正しいのはどれか。
図
選択肢
1 外転 125度
2 屈曲 125度
3 伸展 125度
4 内転 55度
解答
正解1(外転 125度)
解説

参考可動域から考えると、伸展125度はとりえず、内転は挙上の運動ではないため、残る候補は屈曲か外転です。正答は外転125度であり、本問で示された肢位は前額面(側方)への挙上ということになります。

肩関節の参考可動域(日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会)は、屈曲(前方挙上)0〜180度、伸展(後方挙上)0〜50度、外転(側方挙上)0〜180度、内転0度です。まず伸展125度は参考可動域0〜50度を大きく超えるため除外できます。内転は体幹があるため基本肢位より内側へは動かせず参考可動域0度で、体幹の前方または後方で上肢を交差させて測る場合には数十度が得られますが、いずれにせよ上方への挙上運動ではないため、本問の「挙上した肢位」には該当しません。残る屈曲と外転はどちらも125度という角度自体をとりうるので、両者の区別は上肢を挙げた面が矢状面(前方)か前額面(側方)かで決まります。本問の正答は外転125度であり、示された肢位は前額面での側方挙上ということになります。なお外転運動では肩甲上腕関節の動きと肩甲骨の上方回旋が約2:1で協調(肩甲上腕リズム)しており、120度前後を超える領域では肩甲骨の寄与が大きくなります。測定は基本軸を肩峰を通る床への垂直線、移動軸を上腕骨としてとり、体幹が側屈して代償しないよう固定するのが原則です。

✓ 1. 正しい
外転 125度
外転は基本肢位から前額面(側方)で上肢を挙げる運動で、参考可動域は0〜180度。125度はその範囲内で無理なく成立します。本問の正答が外転であることは、示された挙上面が前額面であることを意味します。
✗ 2. 誤り
屈曲 125度
屈曲は矢状面で上肢を前方へ挙げる運動です。参考可動域0〜180度なので125度という角度自体はとりうるものの、本問で示された挙上面(前額面)とは運動の面が一致しません。
✗ 3. 誤り
伸展 125度
伸展(後方挙上)の参考可動域は0〜50度で、125度は生理的にとれない角度です。数値だけで除外できます。
✗ 4. 誤り
内転 55度
内転は体幹があるため基本肢位より内側へは動かせず、参考可動域は0度です(体幹の前方または後方で交差させて測る場合を除く)。そもそも上方への挙上とは運動方向が異なるため、本問には該当しません。
ポイント
  • 肩の参考可動域は屈曲180度・伸展50度・外転180度・内転0度、外旋60度・内旋80度。この6つは丸暗記の価値あり。
  • 100度を超える角度が示されたら、候補は屈曲か外転に絞れる(伸展は50度までなので除外)。
  • 屈曲と外転の区別は「動いた面」。矢状面で前方=屈曲、前額面で側方=外転。
  • 内転の参考可動域は0度。ただし体幹の前後で交差させれば数十度測れるので、内転を外す根拠は「角度」ではなく「挙上ではない=運動方向が違う」こと。
  • 外転では肩甲上腕関節:肩甲骨=約2:1の肩甲上腕リズムが働き、高い角度ほど肩甲骨の上方回旋が効く。
  • 測定では体幹の側屈や回旋による代償を止める。代償が入ると角度を過大評価する。
比較表
肩関節の運動参考可動域運動の面・方向本問での可否
屈曲(前方挙上)0〜180度矢状面・前方への挙上角度は可能だが挙上面が異なる
伸展(後方挙上)0〜50度矢状面・後方への挙上不可(125度は参考可動域外)
外転(側方挙上)0〜180度前額面・側方への挙上可能(本問の答え)
内転0度(体幹が制限。前後で交差させて測る場合のみ数十度)前額面・内側(挙上ではない)該当しない(運動方向が異なる)
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