学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §2 運動器の構造と機能 / QJ34A107

理由で解く 柔道整復師

QJ34A107 運動学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問107
問題
図で示す関節はどれか。
図
選択肢
1 鞍関節
2 車軸関節
3 蝶番関節
4 らせん関節
解答
正解2(車軸関節)
解説

図は、C字(馬蹄形)の輪の中に円板状の関節頭がはまり、そこから円柱が下方へ伸び、輪の上に長軸のまわりを回る矢印が添えられた模式図である。輪の中で円柱がその長軸を軸として回るこの形が車軸関節で、運動は回旋だけの一軸性関節である。

実際の体では、この輪は相手の骨と靱帯によってつくられ、その中を円柱状の関節頭が回る。関節の形状分類は「運動軸がいくつあるか」「軸がどの向きを通るか」の順に見ると整理できる。一軸性は蝶番関節・らせん関節・車軸関節、二軸性は楕円(顆状)関節・鞍関節、多軸性は球(臼状)関節と平面(滑走)関節である。同じ一軸性でも、運動軸が骨の長軸と一致していれば「ねじる」動き(回旋)になり、これが車軸関節である。軸が骨の長軸と直交していれば「曲げ伸ばし」(屈曲・伸展)になり、これが蝶番関節・らせん関節である。車軸関節の代表は正中環軸関節(軸椎の歯突起が、環椎前弓と環椎横靱帯のつくる輪の中で回る)、上橈尺関節(橈骨頭が橈骨輪状靱帯の輪の中で回る)、下橈尺関節で、頭部の回旋や前腕の回内・回外を担っている。関節の模式図を見るときは、まず「輪の中に円柱がはまっているか」「矢印が円柱の長軸のまわりを回っているか」を確認すると判断が速い。

✓ 2. 正しい
車軸関節
円柱状の関節頭が、相手の骨と靱帯でできた輪の中に収まり、長軸のまわりで回旋する一軸性関節である。運動は回旋のみで、屈伸や内外転は起こらない。正中環軸関節・上橈尺関節・下橈尺関節が代表で、頭部の回旋と前腕の回内外という「ねじる」動きに対応する。
✗ 1. 誤り
鞍関節
向かい合う二つの関節面がどちらも鞍(くら)の形をし、一方向に凸・それと直交する方向に凹という向きが互いに組み合わさる。屈曲伸展と内転外転を行う二軸性関節で、母指の手根中手関節(第1手根中手関節)や胸鎖関節が代表である。輪の中で円柱が回るという車軸関節の構造とは形態そのものが異なる。
✗ 3. 誤り
蝶番関節
円柱状の関節頭が樋(とい)状の関節窩にはまるが、運動軸は骨の長軸に対して直交する。そのため運動は屈曲・伸展だけの一軸性で、指節間関節(PIP関節・DIP関節)が代表である。車軸関節と同じ一軸性でも軸の向きが約90度違うので、模式図では、矢印が円柱の長軸のまわりを回っていれば車軸関節、長軸を横切る軸で曲げ伸ばしをしていれば蝶番関節、と読み分ける。
✗ 4. 誤り
らせん関節
蝶番関節の変形で、運動軸が骨の長軸に対してわずかに傾いているため、屈伸に伴って関節面がらせんを描くようにずれていく。腕尺関節や距腿関節が代表で、主な運動はあくまで屈曲・伸展である。回旋を専門に担う車軸関節とは役割が異なる。
ポイント
  • 車軸関節=円柱状の関節頭+骨と靱帯がつくる輪。運動は長軸まわりの回旋のみの一軸性。
  • 代表例は正中環軸関節・上橈尺関節・下橈尺関節。頭部の回旋、前腕の回内外を担う。
  • 一軸性の見分け方は軸の向き。長軸と一致→回旋(車軸関節)、長軸と直交→屈伸(蝶番関節・らせん関節)。
  • 二軸性は楕円(顆状)関節・鞍関節、多軸性は球(臼状)関節・平面(滑走)関節。
  • らせん関節は蝶番関節の変形(腕尺関節・距腿関節)、蝶番関節の代表は指節間関節。セットで覚える。
比較表
分類運動軸主な運動代表例
車軸関節一軸性(軸は骨の長軸に一致)回旋正中環軸関節、上橈尺関節、下橈尺関節
蝶番関節一軸性(軸は骨の長軸に直交)屈曲・伸展指節間関節
らせん関節一軸性(軸がやや傾く)屈曲・伸展+らせん状のずれ腕尺関節、距腿関節
鞍関節二軸性屈伸+内転・外転母指の手根中手関節、胸鎖関節
楕円(顆状)関節二軸性屈伸+内転・外転橈骨手根関節、環椎後頭関節
球(臼状)関節多軸性屈伸・内外転・回旋肩関節、股関節(臼状)
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。