学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §3 循環 / QJ34A097
理由で解く 柔道整復師
選択肢のうち血管を拡張させるのは心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)だけで、他の三つはいずれも強力な血管収縮物質である。よって選択肢3が正解となる。
ANPは、循環血液量が増えて心房が伸展されると心房筋から分泌されるホルモンで、体液量と血圧を下げる方向にまとめて働く。血管平滑筋では細胞内cGMPを増やして弛緩させ、細動脈を拡張して末梢血管抵抗を下げる。腎臓では糸球体濾過量を増やし集合管でのNa⁺再吸収を抑えてナトリウム利尿を促す。さらにレニン、アルドステロン、バゾプレシンの分泌を抑制するため、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)と正反対の作用をもつホルモンとして位置づけられる。一方、細動脈は末梢血管抵抗の主な調節部位であり、アンジオテンシンII、エンドセリン、バゾプレシンはいずれもここを収縮させて血圧を上げる。「血圧を上げる側か下げる側か」でホルモンを二群に仕分けておくと、この種の問題は確実に取れる。
| 物質 | 血管への作用 | 主な産生部位・補足 |
|---|---|---|
| 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP) | 拡張 | 心房筋。Na利尿、RAA系抑制 |
| アンジオテンシンII | 収縮 | RAA系。アルドステロン分泌促進 |
| エンドセリン | 収縮 | 血管内皮細胞。強力な収縮物質 |
| バゾプレシン(ADH) | 収縮(V1受容体) | 下垂体後葉。集合管で水再吸収(V2) |
| 一酸化窒素(NO) | 拡張 | 血管内皮細胞。cGMPを介する |
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