学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §1 人体解剖学概説 / QJ34A080

理由で解く 柔道整復師

QJ34A080 解剖学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問80
問題
エックス線減弱係数(CT 値)が0となるのはどれか。
選択肢
1
2 空気
3
4 脂肪
解答
正解1(水)
解説

CT値は水を0、空気を−1000と定めた相対的な目盛りである。したがって0となるのは水。

CT値(ハウンスフィールド単位、HU)は、その組織のエックス線減弱係数μを水の減弱係数μwと比べ、CT値=1000×(μ−μw)/μw で表した数値である。式のとおり水ではμ=μwとなり値は0、エックス線をほとんど減弱しない空気は−1000となる。値が大きいほどエックス線をよく吸収し、画像では白く(高吸収)描かれ、小さいほど黒く(低吸収)描かれる。骨は+1000前後、脂肪は−100〜−50程度、筋や実質臓器などの軟部組織は+20〜+70程度に分布する。骨と軟部組織では適した表示の幅が異なるため、実際の読影では骨条件・軟部条件とウインドウを切り替えて観察する。骨折や脱臼の画像を扱ううえで、白黒の濃淡が何を意味しているかを理解する土台になる知識である。

✓ 1. 正しい
CT値の基準そのもの。定義上0HUとなる。脳室内の脳脊髄液や単純性の嚢胞が水に近い値を示すのはこのため。
✗ 2. 誤り
空気
スケールのもう一方の基準で−1000HU。画像では最も黒く写る。肺野や消化管内のガスがこれにあたる。
✗ 3. 誤り
皮質骨で+1000前後、海綿骨でも+100〜+300程度と高い値をとる。カルシウムを多く含みエックス線をよく吸収するため白く写る。
✗ 4. 誤り
脂肪
−100〜−50HU程度で、水よりわずかに低い。画像では軟部組織より黒く見え、皮下脂肪や骨髄脂肪の識別に役立つ。
ポイント
  • CT値=1000×(μ−μw)/μw。水が0、空気が−1000となるよう定めた相対値(単位はHU)。
  • 値が高いほどエックス線をよく吸収し、画像では白い(高吸収)。低いほど黒い(低吸収)。
  • 目安:空気−1000/脂肪−100〜−50/水0/血液+50前後/軟部組織+20〜+70/皮質骨+1000前後。
  • 骨条件と軟部条件でウインドウを切り替えると、同じデータから目的の組織を見分けやすくなる。
  • MRIの信号強度には水を0とするような絶対基準がない。CT値と混同しないよう区別しておく。
比較表
組織CT値の目安(HU)画像での見え方
空気−1000最も黒い
脂肪−100〜−50やや黒い
0基準(灰色)
軟部組織(筋・実質臓器)+20〜+70灰色
血液+50前後やや白い
海綿骨+100〜+300白い
皮質骨+1000前後最も白い
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