学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ24A032

理由で解く 柔道整復師

QJ24A032 解剖学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問32
問題
含気骨はどれか。
選択肢
1 頭頂骨
2 後頭骨
3 篩骨
4 下顎骨
解答
正解3(篩骨)
解説

含気骨とは内部に空気の入った腔(含気腔)を持つ骨のことで、選択肢では 3 の篩骨が該当する。

頭蓋には内部に空洞をもつ骨があり、その空洞が鼻腔と交通しているものを副鼻腔という。副鼻腔は前頭洞・篩骨洞(篩骨蜂巣)・蝶形骨洞・上顎洞の4対で、それぞれ前頭骨・篩骨・蝶形骨・上顎骨に含まれる。さらに側頭骨には中耳の鼓室に続く乳突蜂巣という含気腔があるため、側頭骨も含気骨に数える。含気腔があることで頭蓋は重量を減らしながら大きさを保て、声の共鳴にも役立つ。逆にいえば、副鼻腔炎や中耳炎が骨の中まで広がりやすいのはこの構造のためである。試験では「前・篩・蝶・上・側」の5つをまとめて言えるようにしておくと、どの骨を問われても即答できる。

✓ 3. 正しい
篩骨
鼻腔の天井と眼窩の内側壁を作る骨で、内部に篩骨蜂巣(篩骨洞)という多数の小空洞を持つ代表的な含気骨。上面の篩板には嗅神経が通る多数の小孔があり、正中から下へ垂直板が伸びて鼻中隔の上部を作る。
✗ 1. 誤り
頭頂骨
頭蓋冠を作る典型的な扁平骨で、含気腔を持たない。外板と内板という2層の緻密質の間に板間層(海綿質)が挟まれる構造で、空気ではなく骨髄が入っている。
✗ 2. 誤り
後頭骨
同じく扁平骨。大後頭孔という大きな孔を持つが、これは延髄・椎骨動脈などが通る通路であって含気腔ではない。
✗ 4. 誤り
下顎骨
顔面頭蓋で唯一の可動骨。内部を下顎管が走るが、これは下歯槽神経・血管の通り道であって空気の腔ではない。副鼻腔を持つ顔面骨は上顎骨であり、下顎骨と取り違えないよう対で覚えるとよい。
ポイント
  • 含気骨=前頭骨・篩骨・蝶形骨・上顎骨・側頭骨の5つ。「前・篩・蝶・上・側」と唱えて覚える。
  • 副鼻腔は4対=前頭洞・篩骨洞・蝶形骨洞・上顎洞。すべて鼻腔と交通する。
  • 側頭骨の含気腔は副鼻腔ではなく乳突蜂巣(鼓室に交通)。ここが盲点になりやすい。
  • 含気の意義は頭蓋の軽量化と声の共鳴。感染が骨内に波及しやすい理由でもある。
  • 下顎管(下顎骨)・大後頭孔(後頭骨)は「孔・管」であって含気腔ではないと区別する。
比較表
含気腔開口・交通先
前頭骨前頭洞中鼻道
篩骨篩骨洞(篩骨蜂巣)上鼻道・中鼻道
蝶形骨蝶形骨洞蝶篩陥凹
上顎骨上顎洞中鼻道
側頭骨乳突蜂巣鼓室(中耳)
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