学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §1 人体解剖学概説 / QJ24A031

理由で解く 柔道整復師

QJ24A031 解剖学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問31
問題
核を持たないのはどれか。
選択肢
1 形質細胞
2 赤血球
3 リンパ球
4 単球
解答
正解2(赤血球)
解説

血液の細胞成分のうち、成熟の途中で核を捨ててしまうのは赤血球だけである。したがって「核を持たない」のは 2 の赤血球。

赤血球は骨髄で赤芽球から成熟する最終段階で脱核し、核だけでなくミトコンドリアやリボソームなどの細胞小器官も失う。空いた容積のほぼすべてをヘモグロビンに充てられるうえ、中央がくぼんだ円板状(中央陥凹円板)になって変形しやすくなり、自分の直径より細い毛細血管も通り抜けられる。反面、核がないので分裂も修復もできず、寿命は約120日で主に脾臓のマクロファージに処理される。これに対し白血球は顆粒球・単球・リンパ球のいずれも有核で、核の形と染色性そのものが種類を見分ける手がかりになっている。なお血小板も核を持たないが、これは巨核球の細胞質がちぎれた「断片」であって細胞ではない点を、赤血球と区別して覚えておくとよい。

✓ 2. 該当する
赤血球
赤芽球から成熟する最後の段階で脱核し、核を持たない。ミトコンドリアも失うため、エネルギーは嫌気的解糖(グルコース→乳酸)だけでまかなう。酸素運搬に特化した「ヘモグロビンの入れ物」と考えると、核を捨てた理由が納得できる。
✗ 1. 該当しない
形質細胞
Bリンパ球が抗原刺激を受けて分化した抗体産生細胞で、核を持つ。核内のヘテロクロマチンが放射状に配列して「車軸状核」と呼ばれ、しかも核は細胞の一方に偏在する。抗体を大量に作るため粗面小胞体が発達しており、核がなければこの合成は成り立たない。
✗ 3. 該当しない
リンパ球
白血球のうち円形の大きな核が細胞のほとんどを占め、細胞質はごく狭い輪のように見えるのが特徴。T細胞・B細胞・NK細胞に分かれ、いずれも有核である。
✗ 4. 該当しない
単球
血球の中で最大で、馬蹄形や腎臓形にくびれた核を持つ有核細胞。血管外に出るとマクロファージや樹状細胞に分化し、貪食と抗原提示を担う。
ポイント
  • 成熟赤血球は脱核して核もミトコンドリアも持たない。だから分裂できず、寿命は約120日。
  • 白血球は顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)・単球・リンパ球のすべてが有核。核の形が鑑別の決め手。
  • 血小板も無核だが、巨核球の細胞質断片であり細胞ではない。「無核=赤血球と血小板、ただし性格が違う」と2段階で覚える。
  • 赤血球はミトコンドリアがないため嫌気的解糖のみでATPを得る。自分は酸素を消費しない運び屋、と結びつけると忘れにくい。
比較表
血球特徴
赤血球なし脱核・小器官なし、中央陥凹円板、寿命約120日
好中球あり(分葉核)細菌の貪食、白血球中で最多
単球あり(腎臓形・馬蹄形)血球中最大、組織でマクロファージへ
リンパ球あり(大きな円形核)細胞質が狭い、免疫の中心
形質細胞あり(車軸状・偏在)B細胞由来、抗体を産生
血小板なし巨核球の細胞質断片(細胞ではない)、止血
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