学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ24A033
理由で解く 柔道整復師
皮筋とは骨ではなく皮膚に付着して皮膚そのものを動かす筋で、頸部にあるのは 1 の広頸筋である。
ヒトの皮筋は他の哺乳類に比べて大きく退化しており、残っているのは顔面の表情筋群と頸部の広頸筋が代表で、このほか手掌の短掌筋(手掌腱膜から起こって小指球の皮膚に停止する)も皮筋に数えられる。このうち表情筋と広頸筋は発生学的に第二鰓弓(咽頭弓)に由来するため、支配神経はそろって顔面神経になる(短掌筋は第二鰓弓由来ではなく尺骨神経支配なので、この対応の外にある)。本問は「頸部の」皮筋を問うており、頸部で皮筋といえるのは広頸筋ただ一つである。広頸筋は鎖骨下部から胸部上方の浅筋膜に始まり、頸部の皮下を扇状に上行して下顎底・口角・下唇の皮膚に終わる薄い板状の筋で、顔面神経の頸枝が支配する。収縮すると頸部の皮膚に縦のすじが浮き、口角を下方へ引く。頸部の他の筋は骨と骨をつなぐ「ふつうの骨格筋」であり、支配神経も副神経や頸神経叢・頸神経ワナと異なる。皮筋か否かはまず「付着部が皮膚か骨か」で見分け、表情筋・広頸筋であれば「顔面神経支配」という裏づけを重ねるという順で判定すると迷わない。
| 筋 | 分類 | 支配神経 |
|---|---|---|
| 広頸筋 | 浅頸筋(皮筋) | 顔面神経(頸枝) |
| 胸鎖乳突筋 | 浅頸筋 | 副神経+頸神経叢 |
| 胸骨甲状筋 | 舌骨下筋群 | 頸神経ワナ |
| 頸長筋 | 椎前筋 | 頸神経前枝 |
| 斜角筋群 | 側頸筋 | 頸神経・腕神経叢の枝 |
| (参考)短掌筋 | 手掌の皮筋 | 尺骨神経(浅枝) |
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