学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ34A071

理由で解く 柔道整復師

QJ34A071 解剖学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問71
問題
脳幹に含まれるのはどれか。
選択肢
1 脊髄
2 延髄
3 小脳
4 大脳
解答
正解2(延髄)
解説

脳幹は中脳・橋・延髄の3つからなる。選択肢の中でこれに当てはまるのは延髄だけである。

脳幹は大脳と脊髄をつなぐ「幹」にあたる部分で、上から中脳・橋・延髄の順に並ぶ。ここには呼吸・循環・嚥下といった生命維持に直結する中枢と、第III〜第XII脳神経の神経核が詰め込まれている。さらに錐体路などの下行路と、後索-内側毛帯路などの上行路がすべてこの細い場所を通り抜けるため、小さな病変でも重い症状が出やすい。小脳は脳幹の背側に張り出し、上・中・下の3対の小脳脚で脳幹と連絡するが、発生学的にも機能的にも別の器官であり脳幹には含めない。なお間脳を脳幹に加える広い定義もあるが、国家試験では「中脳・橋・延髄」で解答してよい。

✓ 2. 正しい
延髄
橋の下方から大後頭孔までの部分で、脳幹の最下部を占める。呼吸中枢・心臓血管中枢・嚥下中枢・嘔吐中枢があり、腹側面には錐体と錐体交叉、背側面には第四脳室底の下半(菱形窩の下部)がある。舌咽神経・迷走神経・副神経・舌下神経がここから出る。
✗ 1. 誤り
脊髄
大後頭孔を境として延髄の下方に続く中枢神経で、脳ではなく脊髄に分類される。延髄と連続しているため境目が曖昧に見えるが、区分としては別。
✗ 3. 誤り
小脳
橋と延髄の背側、後頭蓋窩に位置する。小脳脚で脳幹とつながり、姿勢・平衡・運動の協調を担うが、脳幹の構成要素ではない。「脳幹のすぐ後ろにある別の器官」と位置関係で整理しておくとよい。
✗ 4. 誤り
大脳
終脳のことで、脳幹より上位にある。大脳皮質から出た錐体路が脳幹を下行していく関係にあり、大脳自体は脳幹に含まれない。
ポイント
  • 脳幹=中脳・橋・延髄。上から「中・橋・延」の順で覚える。
  • 脳神経核は第III〜第XIIが脳幹にある。第I(嗅神経)・第II(視神経)は脳幹から出ない。
  • 延髄には呼吸・循環・嚥下・嘔吐の中枢がある。ここの障害は生命に直結する。
  • 小脳は脳幹の背側にあり小脳脚で連絡するが、脳幹には含めない。
  • 第四脳室の底(菱形窩)は橋と延髄の背面。脳幹と小脳に挟まれた空間と捉える。
比較表
区分含まれるもの押さえどころ
大脳(終脳)大脳半球・大脳基底核脳幹より上位。皮質から錐体路が出る
間脳視床・視床下部広義では脳幹に含めることもある
脳幹中脳・橋・延髄脳神経核III〜XII、生命維持中枢、伝導路の通路
小脳小脳半球・虫部脳幹の背側。小脳脚で連絡するが脳幹ではない
脊髄頸髄〜尾髄大後頭孔より下。延髄に続く
キーワード
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。