学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §32 足関節外側靱帯損傷の診察 / QJ34A036

理由で解く 柔道整復師

QJ34A036 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問36
問題
足関節外側靱帯損傷で正しいのはどれか。
選択肢
1 足部の内がえしで発生する。
2 後距腓靱帯の単独損傷が多い。
3 足関節中間位での不安定性は前距腓靱帯の断裂を疑う。
4 外反動揺検査は有効な指標である。
解答
正解1(足部の内がえしで発生する。)
解説

足関節外側靱帯は足部の内がえし(内反+底屈)で引き伸ばされます。したがって発生機転を述べた1が正しい記述です。

外側靱帯は前距腓靱帯・踵腓靱帯・後距腓靱帯の3本からなり、足部が内がえしされたときに緊張して距骨の内反・前方移動を止めています。なかでも前距腓靱帯は最も細く、底屈位で緊張するため、底屈+内反という受傷肢位で最初に切れます。臨床上は「単独損傷なら前距腓靱帯」「さらに強い外力で踵腓靱帯が加わる」「後距腓靱帯は強靱で単独損傷はまれ」という頻度の順序を押さえます。検査は緊張する肢位で行うのが原則で、前距腓靱帯は底屈位、踵腓靱帯は中間位〜背屈位で内反ストレスをかけ、いずれも健側と比較して判定します。

✓ 1. 正しい
足部の内がえしで発生する。
外側靱帯は足部が内がえし(内反・底屈・内転)されたときに緊張します。段差の踏み外しや着地時の足部内がえしで、外側靱帯が伸張されて損傷します。捻挫のなかで最も頻度の高い受傷形態です。
✗ 2. 誤り
後距腓靱帯の単独損傷が多い。
単独損傷が最も多いのは前距腓靱帯です。後距腓靱帯は3本のなかで最も強靱で、単独で損傷することはまれです。前距腓靱帯が切れ、さらに外力が続くと踵腓靱帯が加わる、という順序で覚えます。
✗ 3. 誤り
足関節中間位での不安定性は前距腓靱帯の断裂を疑う。
前距腓靱帯は底屈位で緊張するため、評価は底屈位での内反ストレステストや前方引き出しテストで行います。中間位(背屈寄り)で不安定性が出る場合は、その肢位で緊張する踵腓靱帯の断裂を疑います。
✗ 4. 誤り
外反動揺検査は有効な指標である。
外反ストレスで緊張するのは内側の三角靱帯です。外側靱帯を評価するなら内反動揺検査(内反ストレステスト)を用います。ストレスは損傷した靱帯が緊張する方向にかける、という原則で整理できます。
ポイント
  • 足関節外側靱帯損傷は内がえし(内反+底屈)で発生する。
  • 単独損傷が最多なのは前距腓靱帯。後距腓靱帯の単独損傷はまれ。
  • 前距腓靱帯は底屈位で緊張 → 底屈位の内反ストレス・前方引き出しで評価。
  • 踵腓靱帯は中間位〜背屈位で緊張 → 中間位の内反ストレスで評価。
  • 外側靱帯の検査は内反ストレス。外反ストレスは内側(三角靱帯)用。
比較表
靱帯緊張する肢位評価肢位損傷頻度
前距腓靱帯底屈位底屈位での内反ストレス・前方引き出し最多(単独損傷の代表)
踵腓靱帯中間位〜背屈位中間位での内反ストレス前距腓靱帯に次ぐ(合併が多い)
後距腓靱帯背屈位単独評価は困難単独損傷はまれ
三角靱帯(内側)外反位外反ストレス外側より少ない
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