学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §31 アキレス腱断裂の固定 / QJ34A035

理由で解く 柔道整復師

QJ34A035 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問35
問題
アキレス腱断裂の固定で正しいのはどれか。
選択肢
1 免荷は不要である。
2 自然下垂位で固定する。
3 初期の固定肢位を維持する。
4 4~5週で固定を除去する。
解答
正解2(自然下垂位で固定する。)
解説

アキレス腱断裂の保存療法では、腹臥位で足が重力により下がった肢位=自然下垂位(尖足位)で固定し、断裂した腱の断端を近づける。

腹臥位で膝を屈曲すると、足関節は重力で自然に底屈する。この自然下垂位では腓腹筋の起始が近づくうえ足関節も底屈するため、離開していた腱の断端が接触し、腱の連続性が保たれた状態で治癒が進む。固定は膝屈曲位を含めて行い、初期は松葉杖などで免荷とする。そのまま尖足位を続けると足関節背屈制限を残すので、経過に応じて概ね2〜3週ごとに底屈角度を減らし、段階的に中間位へ近づけていく。固定期間はおよそ6〜8週が目安で、除去後は腓腹筋・ヒラメ筋の筋力とつま先立ちの再獲得を段階的に進める。急性期の対応としては、断裂を疑ったら底屈位で固定し免荷したうえで、手術療法の選択も含めて医師の診察につなぐ。

✓ 2. 正しい
自然下垂位で固定する。
腹臥位・膝屈曲位で足関節が重力により底屈した肢位。断裂端が接触し、腱の治癒に有利な条件がつくれる。
✗ 1. 誤り
免荷は不要である。
初期は免荷が必要。荷重すると足関節が背屈方向に押され、断端が離開してしまう。松葉杖の使い方を指導し、荷重の再開は経過に合わせて段階的に許可する。
✗ 3. 誤り
初期の固定肢位を維持する。
尖足位のまま最後まで維持すると足関節背屈制限(尖足拘縮)を残す。腱の治癒に合わせて概ね2〜3週ごとに底屈角度を減らし、中間位へ近づけていく。
✗ 4. 誤り
4~5週で固定を除去する。
短すぎる。保存療法の固定期間は概ね6〜8週が目安で、早期の除去は再断裂の危険を高める。
ポイント
  • 固定肢位は腹臥位・膝屈曲位での足関節自然下垂位(尖足位)
  • 断端を接触させるのが目的なので、初期は免荷が必須
  • 底屈角度は概ね2〜3週ごとに減らし、段階的に中間位へ
  • 固定期間は概ね6〜8週。早期除去は再断裂につながる
  • 断裂を疑ったら底屈位で固定・免荷し、手術療法の選択も含めて医師の診察につなぐ
比較表
時期足関節の肢位荷重ねらい
初期自然下垂位(最大底屈位に近い)免荷断端を接触させる
中期底屈角度を段階的に減らす部分荷重へ拘縮を防ぎつつ腱を保護する
後期(固定除去前後)中間位へ全荷重へ背屈可動域と底屈筋力の再獲得
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