学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §26 膝関節側副靱帯損傷の診察 / QJ34A029

理由で解く 柔道整復師

QJ34A029 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問29
問題
膝関節内側側副靱帯損傷の徒手検査法はどれか。
選択肢
1 Nテスト
2 シモンズテスト
3 グラスピングテスト
4 アプライテスト
解答
正解4(アプライテスト)
解説

選択肢のなかで側副靱帯を評価できるのはアプライテストである。腹臥位・膝90°屈曲位で下腿を引き上げながら回旋させる伸延(牽引)テストが側副靱帯に対応する。

アプライテストは伸延テストと圧迫テストの2つを組み合わせて行う。踵を上方へ引き上げながら下腿を回旋させる伸延テストでは関節面が離開し、関節を橋渡ししている側副靱帯が緊張するため、痛みが出れば側副靱帯損傷を示唆する。逆に踵を下へ押し込む圧迫(グラインディング)テストでは大腿骨と脛骨の間で半月板が挟まれるので、痛みは半月板損傷を示唆する。同じ肢位で操作方向を変えるだけで対象組織が入れ替わるのが、この検査の要点である。なお実際の内側側副靱帯損傷の評価では、膝伸展位と軽度屈曲位(30°)で行う外反ストレステストが基本で、アプライテストは補助的に用いる。

✓ 4. 正しい
アプライテスト
伸延テストで関節面を離開させると側副靱帯が緊張する。疼痛が誘発されれば内側側副靱帯損傷を示唆する。
✗ 1. 誤り
Nテスト
膝の前外側回旋不安定性をみる検査で、前十字靱帯損傷が対象。屈曲位から伸展させる過程で脛骨外側が前方へずれる感覚(giving way様の現象)を確認する。
✗ 2. 誤り
シモンズテスト
腹臥位で下腿三頭筋の筋腹を握り、足関節の底屈が起こるかをみる検査。アキレス腱断裂が対象で、膝関節の靱帯とは無関係。
✗ 3. 誤り
グラスピングテスト
大腿骨外側上顆部で腸脛靱帯を押さえながら膝を伸展させ、疼痛の有無をみる検査。腸脛靱帯炎(ランナー膝)が対象。
ポイント
  • アプライテストは腹臥位・膝90°屈曲位で行う
  • 伸延(牽引)=側副靱帯、圧迫(グラインディング)=半月板と対応づける
  • 内側側副靱帯損傷の基本検査は伸展位と30°屈曲位の外反ストレステスト
  • Nテストは前十字靱帯、シモンズテストはアキレス腱、グラスピングテストは腸脛靱帯
  • 検査は1つで断定せず、圧痛部位・受傷機転と合わせて判断する
比較表
操作関節面への作用疼痛が示唆する損傷
アプライ伸延テスト(踵を引き上げる)関節面が離開する側副靱帯損傷
アプライ圧迫テスト(踵を押し込む)関節面が圧迫される半月板損傷
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