学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §26 膝関節側副靱帯損傷の診察 / QJ34A028

理由で解く 柔道整復師

QJ34A028 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問28
問題
膝関節内側側副靱帯損傷で正しいのはどれか。
選択肢
1 非接触型損傷が多い。
2 膝部に内反力が強制されて生じる。
3 単独損傷では膝くずれ現象が著明である。
4 嵌頓症状があれば半月板損傷の合併を疑う。
解答
正解4(嵌頓症状があれば半月板損傷の合併を疑う。)
解説

内側側副靱帯は内側半月と結合しているため合併損傷を起こしやすく、嵌頓症状(ロッキング)があれば半月板損傷の合併を疑う。

内側側副靱帯(MCL)は浅層と深層からなり、深層線維は関節包を介して内側半月に付着している。膝に外反が強制されると、内側の靱帯だけでなく内側半月、さらに前十字靱帯まで同時に損傷することがあり、この3つの組み合わせは不幸の三徴(unhappy triad)として知られる。膝が途中で引っかかって伸ばせなくなるロッキングは、断裂した半月板の一部が関節面に挟まって起こる症状であり、靱帯の損傷だけでは説明できない。したがって嵌頓症状を認めたら半月板損傷の合併を考え、MRIなど画像診断のできる医療機関へ紹介したうえで、その間は膝を安静に保つ固定と免荷を指示する。

✓ 4. 正しい
嵌頓症状があれば半月板損傷の合併を疑う。
ロッキングは断裂した半月板が関節面に挟まって生じる症状。MCLの深層線維は内側半月と結合しているので、合併は起こりやすい。
✗ 1. 誤り
非接触型損傷が多い。
膝の外側から相手の体が当たるなど、外力が直接加わる接触型が多い。非接触型が多いのは前十字靱帯損傷。
✗ 2. 誤り
膝部に内反力が強制されて生じる。
内側が離開する外反力で損傷する。内反力で損傷するのは外側側副靱帯。ストレステストの向きもこれに対応させて覚える。
✗ 3. 誤り
単独損傷では膝くずれ現象が著明である。
膝くずれ(giving way)が典型的なのは前十字靱帯損傷。MCL単独損傷では、内側の圧痛と外反ストレス時の疼痛・動揺性が主な所見となる。
ポイント
  • 受傷機転は膝の外反強制。接触型が多い
  • MCL深層線維は内側半月と結合しており、半月板・前十字靱帯との合併損傷が多い
  • 嵌頓症状(ロッキング)は半月板損傷を示唆する
  • 膝くずれ現象は前十字靱帯損傷の典型症状
  • 評価は膝伸展位と30°屈曲位の外反ストレステスト。合併が疑われれば固定・免荷のうえ医師へ紹介する
比較表
内側側副靱帯損傷前十字靱帯損傷
受傷機転外反強制(接触型が多い)着地・方向転換(非接触型が多い)
急性期の腫脹局所の腫脹が主関節血症で著明
特徴的症状内側の圧痛、外反時痛膝くずれ現象
徒手検査外反ストレステスト前方引き出し、ラックマン、Nテスト
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