学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §25 大腿部打撲・肉ばなれ、大腿四頭筋、ハムストリングスの診察 / QJ34A027

理由で解く 柔道整復師

QJ34A027 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問27
問題
大腿四頭筋肉離れが生じやすい肢位はどれか。
選択肢
1 股関節屈曲位、膝関節屈曲位
2 股関節屈曲位、膝関節伸展位
3 股関節伸展位、膝関節屈曲位
4 股関節伸展位、膝関節伸展位
解答
正解3(股関節伸展位、膝関節屈曲位)
解説

大腿四頭筋のうち大腿直筋は二関節筋なので、股関節伸展位かつ膝関節屈曲位で最も引き伸ばされる。この肢位が肉離れの生じやすい肢位である。

大腿四頭筋のうち、内側広筋・中間広筋・外側広筋は大腿骨から起こる単関節筋だが、大腿直筋だけが下前腸骨棘から起こって股関節をまたぎ、股関節屈曲と膝関節伸展の両方に働く。したがって近位側が伸びる股関節伸展位と、遠位側が伸びる膝関節屈曲位が重なったときに筋の全長が最大になる。ダッシュで脚が後方へ流れる相、キック動作の振りかぶり(テイクバック)などがこれにあたり、伸ばされながら収縮する遠心性収縮が加わったときに損傷が起こる。好発部位は伸張ストレスが集中する大腿直筋の近位筋腱移行部で、疼痛・陥凹・伸張時痛を確認する。初期はRICE処置を行い、固定は損傷筋を緩める肢位、すなわち膝関節伸展位(必要に応じて股関節軽度屈曲位)とする。

✓ 3. 正しい
股関節伸展位、膝関節屈曲位
大腿直筋の近位側(股関節伸展)と遠位側(膝関節屈曲)がともに引き伸ばされ、筋の全長が最大になる肢位。ここに遠心性収縮が加わると肉離れが起こる。
✗ 1. 誤り
股関節屈曲位、膝関節屈曲位
膝屈曲で遠位側は伸びるが、股関節屈曲位では近位側が緩むため、全体の伸張は最大にならない。
✗ 2. 誤り
股関節屈曲位、膝関節伸展位
大腿直筋の作用そのものの肢位で、近位・遠位とも最も短縮する。伸張ストレスは最小。
✗ 4. 誤り
股関節伸展位、膝関節伸展位
近位側は伸張されるが、膝伸展位では遠位側が緩む。片側しか伸びていないため肢位としては不十分。
ポイント
  • 大腿直筋は下前腸骨棘から起こる唯一の二関節筋(股関節屈曲+膝関節伸展)
  • 最大伸張肢位は股関節伸展位+膝関節屈曲位
  • この肢位での遠心性収縮が肉離れの主な発生機転
  • 好発部位は大腿直筋の近位筋腱移行部
  • 初期はRICE処置と、損傷筋を緩める膝関節伸展位(必要に応じ股関節軽度屈曲位)での固定。復帰前に伸張性と遠心性収縮の耐久力を確認する
比較表
肢位近位(股関節側)遠位(膝関節側)大腿直筋の伸張
股屈曲+膝屈曲緩む伸びる中程度
股屈曲+膝伸展緩む緩む最小
股伸展+膝屈曲伸びる伸びる最大
股伸展+膝伸展伸びる緩む中程度
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