学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §23 肩腱板損傷の診察 / QJ34A025

理由で解く 柔道整復師

QJ34A025 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問25
問題
肩甲下筋の損傷で陽性となるのはどれか。
選択肢
1 ドロップアームテスト
2 有痛弧徴候
3 インピンジメント徴候
4 リフトオフテスト
解答
正解4(リフトオフテスト)
解説

リフトオフテストは肩関節の内旋機能を選択的にみる検査で、肩甲下筋の損傷で陽性となる。

肩甲下筋は肩甲骨前面(肩甲下窩)から起こり、腱板のうち唯一小結節に停止して肩関節を内旋させる。リフトオフテスト(Gerber)では、手背を腰背部に当てた肢位から手を背中から離すよう指示し、離せない・保持できないときを陽性とする。この肢位は肩関節を内旋・伸展させるため、他の腱板筋が働きにくく、肩甲下筋の機能が浮き出る。同じ目的でベリープレスサイン(腹部を手掌で押し、肘が後ろに落ちるかをみる)も用いられる。他の選択肢はいずれも棘上筋腱や肩峰下滑液包を対象とした検査で、内旋筋である肩甲下筋の評価にはならない。

✓ 4. 正しい
リフトオフテスト
内旋・伸展位から手を背中から離させる検査。肩甲下筋が働かなければ手を持ち上げられず陽性となる。
✗ 1. 誤り
ドロップアームテスト
他動的に外転させた腕をゆっくり下ろさせ、途中で保持できず落ちるかをみる。棘上筋を中心とした広い範囲の腱板断裂を示唆する。
✗ 2. 誤り
有痛弧徴候
外転60〜120°の範囲で痛みが出る所見。棘上筋腱や肩峰下滑液包が肩峰下を通過するときに挟まれることを反映する。
✗ 3. 誤り
インピンジメント徴候
ニアーテストやホーキンステストで、肩峰下での挟み込みによる疼痛をみる。主な対象は棘上筋腱と肩峰下滑液包。
ポイント
  • 肩甲下筋=腱板で唯一の内旋筋、停止は小結節
  • リフトオフテストは内旋・伸展位で行うため肩甲下筋を選択的に評価できる
  • ベリープレスサインも肩甲下筋の評価に用いる
  • ドロップアームテスト・有痛弧徴候・インピンジメント徴候は棘上筋腱と肩峰下滑液包が対象
  • 「どの筋の作用を邪魔する検査か」で対応づけると覚えやすい
比較表
検査肢位・操作主な対象
リフトオフテスト手背を腰背部に当て、手を背中から離す肩甲下筋(内旋)
ドロップアームテスト外転位からゆっくり下ろす棘上筋を中心とした腱板断裂
有痛弧徴候自動外転60〜120°で疼痛棘上筋腱・肩峰下滑液包
インピンジメント徴候ニアー、ホーキンス肩峰下での挟み込み(棘上筋腱)
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