学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §20 肘関節後方脱臼の固定 / QJ34A021
理由で解く 柔道整復師
肘関節後方脱臼の整復後は、肘関節を90°前後の屈曲位、前腕は回内も回外もしない中間位で固定する。その上肢を三角巾で胸壁に沿わせて提肘するので、肩関節は内旋位になる。
後方脱臼では前方関節包・側副靱帯・上腕筋が損傷しており、肘を伸展方向へ戻すと尺骨鉤状突起が滑車から外れて再転位しやすい。そこで肘は屈曲位に保ち、損傷した前方の組織を緩めた状態で治癒させる。前腕中間位は回内・回外のいずれにも移行しやすい機能肢位であり、上橈尺関節や骨間膜にも無理がかからない。回外位で固定すると機能肢位から外れ、固定除去後に回内制限を残しやすい。固定は上腕近位部から手関節部までを含め、その上肢を体幹に沿わせて吊るため肩は自然に内旋位となる。固定中は末梢の循環・知覚を確認し、他動的な強い伸展運動は骨化性筋炎の誘因になるので避け、自動運動から後療法を進める。
| 部位 | 固定肢位 | 理由 |
|---|---|---|
| 肩関節 | 内旋位 | 三角巾で提肘し、上肢を体幹に沿わせて保持するため |
| 肘関節 | 90°前後の屈曲位 | 損傷した前方関節包を緩め、後方への再転位を防ぐ |
| 前腕 | 中間位 | 回内・回外いずれにも移行しやすい機能肢位で、上橈尺関節・骨間膜に無理がかからない |
| 固定範囲 | 上腕近位部〜手関節部 | 肘の回旋・伸展を確実に制動するため |
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