学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §19 肘関節後方脱臼の診察および整復 / QJ34A020
理由で解く 柔道整復師
この設問は「誤っているのはどれか」を問うています。答えは3で、整復直後に完全伸展の可否を確かめる必要はなく、むしろ避けるべき操作です。
肘関節後方脱臼の整復が成功したかは、骨性指標・軟部の所見・合併症の3方向から確認します。骨性指標ではヒューター三角とヒューター線が正常化し、肘頭の後方突出が消えること、軟部では弾発性固定が消失して他動屈曲が抵抗なく行えること、そして緊張して索状に触れていた上腕三頭筋(腱)の硬さが消えることが指標になります。一方、整復直後の肘は関節包・側副靱帯・上腕筋が損傷し出血と腫脹を抱えた状態です。ここで伸展方向に強い力を加えると再脱臼や損傷の拡大、さらには骨化性筋炎を招きかねません。整復後は屈曲90度前後の肢位で固定し、伸展可動域は後療法のなかで自動運動を主体に段階的に取り戻していきます。あわせて正中神経・尺骨神経の症状と上腕動脈の血行を必ず確認し、異常があれば速やかに医師へつなぎます。
| 項目 | 整復直後の扱い | 理由 |
|---|---|---|
| ヒューター三角・線 | 必ず確認する | 骨性指標が戻れば整復されている |
| 上腕三頭筋の索状変形 | 必ず確認する | 滑車切痕が上腕骨滑車に適合し、肘頭が肘頭窩に戻れば緊張が消える |
| 橈骨動脈拍動・神経症状 | 必ず確認する | 上腕動脈損傷・神経麻痺の早期発見 |
| 疼痛の程度と推移 | 必ず確認する | 整復不完全・骨折合併・循環障害のサイン |
| 完全伸展の可否 | 行わない | 腫脹と組織損傷があり、再脱臼・骨化性筋炎の危険 |
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